将棋界に大きなニュースが流れました。藤井聡太六冠の名人戦先勝! というのもすごいニュースですが(あと三勝すれば史上最年少名人の誕生です!)、藤井くんのことではありません。
羽生善治九段が、日本将棋連盟の理事を選ぶ予備選挙に立候補したというニュースです。この立候補によって、羽生九段は連盟の次期会長に就任することが、ほぼ確実なのだそうです。
日本将棋連盟は2024年に百周年を迎えるという大きな節目のときで、藤井くんの大活躍もあり、多大な注目を集める大事な時期の会長となります。史上初の七冠を達成し、タイトル獲得99期という圧倒的な実績を持ち、将棋界以外にも広く名前の知られている羽生九段は、名実ともに会長としてふさわしいとだれもが思う人であることはまちがいないでしょう。
羽生九段自身も「この度、日本将棋連盟役員選挙に立候補する届出を提出しました。2024年に100周年を迎えるにあたり自分なりに力を尽くす所存です」と力強いコメントを出されたようで、かなりの覚悟をもって、立候補をしたことがうかがえます。
けれども、人柄なども含め、会長にふさわしい人物であるにもかかわらず、ファンの多くは、心配をしています。それは、会長職というのが、やはりとても大変な仕事だからなのです。昨年、タイトル戦を藤井六冠と戦い、敗れはしましたが二勝をあげ、またタイトル戦に出場し、今度こそタイトル100期を達成してほしいと、ファンは思っています。
しかし、会長になりますと、激務で成績を落とす棋士が多いようで、みなそれを心配しているのですね。
もちろん、羽生九段もそのことは承知のことでしょう。それでも、自分がやらなければと思ったのでしょう。そして、会長職をやりながら、棋士としても成績は落とさない、またタイトル戦に出て、藤井六冠にも挑戦する、と思っているにちがいありません。
会長になると、アマチュアの方への賞状に名前を書くのだそうです。羽生九段の名前入りの賞状は、ファンの方にはうれしいでしょうね。すばらしい会長としてのかじ取りと、将棋ファンを楽しませる勝負をしてほしいと思います。応援しています!