- NEWSスプリングスクールのおもしろ作文倶楽部では、今回、読書感想文の練習ということで、宮沢賢治『よだかの星』を取り上げることにしました。若干難しい言葉も出てきますが、分量としてもそれほど長くなく、小学校低学年から高学年の子まで、ぜひとも読んでほしい物語だと思っています。
- 内容についての解説は授業で行いますのでここでは書きませんが、この物語はじつに印象的な一文から始まります。そのまま一気に物語に引き込まれて、最後まで読んでしまいます。ラストの一行もまた非常に心に残る文章になっています。スプリングスクールの授業では、ぜひみんなにこの最後の一行について聞きたいと思っています。いま、よだかはどう思っているのだろう? そして、賢治はなぜこのように書いたのだろう? 正解は特に用意しません。まずは、みんなの思いを聞きたいと思います。悲劇の象徴と見るか、一種のハッピーエンドと見るか……。どちらがいい、悪いというわけではもちろんありません。この二つ以外の解釈もあるかもしれませんし、『よくわかりません』という意見も歓迎です。『わからない』ことから考え始めることも、とても大事なのですから。読み終わった瞬間の気持ちを大事にしてほしいと思います。
- 読書感想文に宮沢賢治を選んだことで、しかも、その中でも『よだかの星』を選んだことでさらに、なにか難しそうな印象が強くなってしまったかもしれません。ですが、ぜひとも子ども達に読んでほしい物語だと思っています。今回あらためて再読し、より強くそう思いました。ぼく自身これからの授業がとても楽しみです。もしできましたならば、お父様お母様もぜひ読んでみていただき、お子様と話し合ってみてください。お子様にとって、きっととても心に残る国語の勉強になると思います。どうぞよろしくお願い致します。
NEWS青葉台校室長
三木 裕