- 夏休み中、子供たちに本を読んで、本を読んで、とくりかえして、いっています。そして、実際に読んでくれた本があったら教えてもらったり、持ってきてもらったりしています。読んだことのある本もあれば、まるで知らない本もあります。
今回、とても有名な本ですが、あらためてぼくも読み直してみて、また新鮮な驚きを感じた本が2冊ありましたのでご紹介します。 - 1冊目は『ファーブル昆虫記』です。たぶん、子供の頃に読んだと思うのですが、内容はほとんど覚えていませんでした。ぼくが子供の頃読んだ本はダイジェスト版だったのかもしれません。その中でおもしろいと思ったのはセミの話です。
- セミはあんなに大きな声で鳴いてうるさくないのだろうか。
- ファーブルは疑問に思います。いままで考えたこともなかったですが、いわれてみればたしかに不思議です。そこで大砲を使って実験をするのですが、どうやらセミは音が聞こえないようなのです。つまり、あんなに大きな声で鳴くのは、雌を呼ぶなどではなく、夏の喜びのために鳴いているのだとファーブルは書いていました。他にもおもしろい虫の話がたくさんあり、こんなにおもしろい本だったのかと思いました。
- そして、もう1冊は『西遊記』です。ドラマなどで話題になっており、だいたい話を知っているような気がしていましたが、ちゃんと最後まで読んだのは初めてでした。なんと、三蔵法師たちは天竺まで行くのですね。十四年もかかったそうです。経典ももらい、三蔵法師と孫悟空は最後、仏様にまでなるのです。ずっと旅しているのかと思っていたので驚きました。それと中国には河童という妖怪がなく、沙悟浄は水の妖怪というだけで中国では大男の和尚というイメージなのだそうです。これもかなり印象が変わりました。読んでみないとわからないということは多いですね。
- 本の楽しみは、こうして時を越えてもまた味わえるのだなあ、と子供たちの本を読んであらためて思いました。うちにある本ももう一度ひっくり返してみたいと思います。
NEWSおもしろ作文倶楽部コース責任者
三木 裕