アメリカのあるスーパーマーケットでのお話です。そこに、81歳の女性が働いていました。お元気そうで、仕事もしっかりされていますが、やはり休み時間などは、とても疲れている様子です。
それを見ていた同僚の19歳の青年が、この女性を楽にさせてあげたいと、クラウドファンディングで寄付を募りました。彼女にいくらかのお金を渡して、休ませてあげたいという趣旨のものです。
その善意はあっというまに広がり、なんと2500万円もの寄付が集まったとのことです。もちろん、その女性は喜びました。しかし、仕事をやめるのも、さみしいともいっていました。自分に会うために、買い物に来てくれる常連のお客さんもいるので…。
よいお話だと思いました。けれども、話はつづきがありました。このスーパーに(アメリカの大手チェーン店です)脅迫的な行為がおこなわれているとのことで、クラウドファンディングの中止と、寄付金の全額を寄付した人に返金せよ、と青年に対して、会社から通告があったというのです。青年は拒否しました。会社を解雇されたようです。記事はそこまでで、その後どうなったのかはわかりませんでした。
いろいろ考えてしまいます。NEWSでお仕事をしてくださっている方は、二十代からぼくよりも人生の先輩方まで、たくさんおられます。みんな自分の仕事に誇りを持ち、楽しくお仕事をしてくださっています。ぼくも、採用試験のときに、年齢欄はまったく気にしていません。もちろん、お仕事に関してのスキルなどは重視しますが、お人柄などを考慮して採用しています。前には、もう古希なので卒業いたします、という先生もおられました。そういう先輩方から多くのことを、ぼくも学びましたし、若い人たちにも、いろんなことを学んでほしいと思っています。逆に若い人たちとの交流から学ぶこともたくさんあり、それが楽しい校舎作りにつながりました。
この女性と青年はどうなったのでしょうか。インターネットのすごさと怖さを感じます。二人が幸せであることを願ってやみません。