ローマ字にはいくつか種類がありますが、小学校の国語では、訓令式が採用されています。と書きますと、あれ、そうだっけ? と思われる方が多いのではないでしょうか。一般的にはヘボン式のほうが有名ではないかと思われます。
訓令式 Aiti(愛知) Gihu(岐阜) Akasi(明石)
ヘボン式 Aichi Gifu Akashi
文化庁の調査では、これら地名の表記では、圧倒的にヘボン式を選ぶ人が多いそうですが、場所によっては、訓令式を選ぶ人が多くなる場合もあるそうです。
英語の発音、つづりに近いのがヘボン式で一般的には多く使用されていますが、訓令式はルールがわかりやすく規則性が高いので小学生が習うのにはわかりやすいというメリットもあるようです。結局、どちらもまちがいではないので、さまざまな場面で、無意識に使用されているということのようです。実際、パソコンで打つときは、訓令式でも、ヘボン式でも、『愛知』になりますからね。文化庁ではさらに調査を継続し、議論していきたいとのことでした。
こういうとき、小学校の先生は、どうするのでしょう。訓令式で書かないと、絶対バツにしてしまうのですかね。あるいは、ヘボン式も教えて、自分の好きなほうでいいよ、といったりするのでしょうか(むりですかね)。いいじゃん、どっちでもというのでは、子どもたちも混乱しちゃうと思いますが……。一瞬、ぼくも、あれ、これはどっちが訓令式だ? と思うときもありますし。なにかいい方法があるといいのですが。文化庁の調査に期待したいと思います。
あと、関係ない話ですが、ヘボン式のヘボンというのは人名だそうで、つづりでいうとあの名女優オードリー・ヘップバーンといっしょなのだそうです。ぜんぜん、印象がちがいますね! 外国語を日本語にするむずかしさがわかります。