今朝の新聞にSF作家の小松左京氏の訃報が報じられていました。必ずしも熱心な小松作品の読者ではなかったのですが、小松左京、星新一、筒井康隆、光瀬龍、眉村卓、豊田有恒、平井和正などなどの皆様による(もっとたくさんおられますがぼくが読んでいた人を中心に書かせてもらいました)、日本SF界の、熱く、激しく、めちゃくちゃで、そして、ものすごく楽しそうな世界というのは、たんなる読者であるぼくにとっても、とてもあこがれる場所でした。その中でも、やはり小松左京という名前は、本だけではなく、もっと大きな巨星!といったような印象がありました。
訃報の記事に、亡くなられる前々日にご家族に話されたよいう言葉が載っておりました。
「この危機は必ず乗り越えられる。日本は必ずユートピアを実現できると思う。日本と日本人を信じている。」
ユートピアという言葉を、あの小松左京氏が使うとなると、そこには、とても静かな、真摯なものが感じられます。実現するために、ぼくはなにをしなければいけないでしょうか?
NEWSサマースクールが始まっております。連日、たくさんの生徒さんが来てくれています。彼ら、彼女らが大人になったとき、そこにユートピアを作れているでしょうか。ずっと未来を見つめていたSF作家からのメッセージを、この夏はじっくりと考えてみたいと思います。
NEWS板橋校室長
三木 裕