2月になりました。2月という言葉が出てくる詩をたまたま見つけましたのでご紹介いたしましょう。高田敏子さんの詩です。国語の授業でいうとちょっと気になる送り仮名もありますが、あえて原文のまま載せます。
紅の色
高田敏子
やさしさとは
ほうれん草の根元の
あの紅の色のようなものだと
ある詩人がいった
その言葉をきいた日
私はほうれん草の一束を求めて帰り
根元の紅色をていねいに洗った
二月の水は冷めたい
冷めたい痛さに指をひたしながら
私のやさしさは
ひとりの時間のなかをさまよっていた
この詩に、やさしさとはなにかという答えは書かれておりません。やさしさとはなんでしょうか? とりあえず、もっと詩を読まなければ、と思いました。
NEWS板橋校室長
三木 裕