今月のNEWS作文倶楽部の高学年クラスは、短いテキストを使っての読書感想文の授業を行っています。今回は新美南吉の『去年の木』です。原稿用紙にすると2枚程度の作品ですが、じっくりと読み込んで書いてもらいます。
新美南吉の本といいますと『ごんぎつね』や『手袋を買いに』などが有名ですので、やや幼い子向けの印象を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、新美南吉の作品は、小さい子にも『読める』ような平易な書き方はされていますが、そこにある思いは、十分大人をも魅了するものだと思います。実際、何年か前の作文倶楽部の授業で感想文のテキストに使用した『二ひきの蛙』というお話が、先月実施されました全国学力テストの『中学生』のB問題として使用されています。応用的な問題を中心とするBで使用されていることからも、南吉作品の奥深さがおわかりいただけるのではないかと思います。実際のその物語は、二ひきの蛙がけんかして、仲直りする様子をユーモアたっぷりに描いた、とても楽しいお話なのですが。最後の一行がなんともすてきです。
よくねむったあとでは、人間でも蛙でも、きげんがよくなるものであります。
最後にまたNEWS作文倶楽部の生徒さんの春の詩をご紹介します。ちょっと南吉作品のような感じがすると思うのですがいかがでしょうか? NEWS青葉台校のWさんの作品です。
ふきのとう
土の中から
ニョキニョキふきのとう
となりに竹のこ
足でふまれて
がりがり
とんがりぼうしが
ペッチャンコ
ふきのとう
竹のこ
いっしょに
エンエン
ないた
NEWS板橋校、NEWS青葉台校、NEWSセンター北校室長
三木 裕