また雪が降るという予想でどっきりしましたが、思いのほか早く雨になり、そしてやんでしまったので、特に混乱は無く済んだようです。そのあと、妙にあたたかい日や、またとても寒い日などもあり、体調を崩す人が増えているようです。みなさまもお体にはくれぐれもお気をつけくださいませ。少しずつ、春は近づいてきているのでしょうか。
本日は、これまで何回もご紹介いたしました、ぼくの大好きな立原道造の詩をご紹介します。
浅き春に寄せて
立原道造
今は 二月 たつたそれだけ
あたりには もう春がきこえてゐる
だけれども たつたそれだけ
昔むかしの 約束はもうのこらない
今は 二月 たつた一度だけ
夢の中に ささやいて ひとはゐない
だけれども たつた一度だけ
その人は 私のために ほほゑんだ
さう! 花は またひらくであらう
さうして鳥は かはらずに啼いて
人びとは春の中に 笑みかはすであらう
今は 二月 雪の
私の みだれた足跡……それだけ
たつたそれだけ―私には……
ちょうど中学校の期末試験の範囲で、『竹取物語』の「蓬莱の玉の枝」を教えておりますので、旧仮名遣いの問題など出してみたい気にもなりますが、詩はそんなことはひとまずおいておいて、まずは読んで味わいましょう! 早く春になるといいですね。
NEWS板橋校、NEWS青葉台校、NEWSセンター北校室長
三木 裕