中学受験の問題の中でも、独特の問題を出題することの多い印象のあります麻布中学校で、今年もおもしろい問題が出たようで、話題になっているようです。こんな問題です。
『99年後に誕生する予定のネコ型ロボット「ドラえもん」。
この「ドラえもん」がすぐれた技術で作られていても、生物として認められることはありません。
それはなぜですか。
理由を答えなさい。』
(2013年 麻布中学校入試問題 理科)
ずいぶん前の問題でブラッドベリのSF小説が国語の入試問題で出ていて、うなったことがありましたが(たしか原稿用紙で10枚以上という超長文問題なのに、設問が6問の記述問題ばかりという麻布中らしい個性的な問題でした)、今年はドラえもんなのですね。こういう問題は、ドラえもんの大ファンで、秘密道具から設定からなにもかも熟知している子と、おうちの方針でまったく見たことがなく、どんなお話かもよく知らない子とでは、どちらがよく解けるのでしょうか。ある程度は知っていないと解けない? それとも、まったく知らないほうが素直に解ける? 有利不利になるとなると、ちょっと問題かもしれませんが、問題文だけでも、たぶん解けると思いますので、まあ、そこまで考えなくてもいいかなとは思います。
ちなみに、この問題の解答のポイントは、ドラえもんは、成長しない、子供を作れない、といったあたりがポイントとなりそうです。このドラえもんの問題の前に、そのようなことが別の問題で書かれているそうなので、比較的ポイントはつかみやすかったかもしれません。
ドラえもんはロボットですので、おそらく体は成長しないでしょう。でも、心の成長なんてことをいったら、ちょっと考えてしまいませんか? あれだけ親しみやすいロボットはそうそういませんので……。麻布中学の先生をうならせるような、すごい答えを書いたりする子がいるとおもしろいですね。
逆に「どのようにしたらドラえもんも生物として認められるでしょう?」とか、「デビルマンやゲゲゲの鬼太郎とマジンガーZとドラえもんの違いは?」とか、いくつかバリエーションも生まれそうです。例が古くて今の子どもたちにはそもそもわからないといわれそうですが、それはさておき、やはりバリエーションでは麻布中の問題にはかなわないですね。おもしろい問題でした。ほかの中学の問題でも探してみますので、またおもしろい問題がありましたらご紹介いたします!
NEWS板橋校、NEWS青葉台校、NEWSセンター北校室長
三木 裕