ぐずついた天気が続きましたが週末は久しぶりのいいお天気でした。本格的な夏ももうすぐですね。夏といえばNEWSのサマースクール! 今年もたくさんの企画が目白押しです。ぼくもいまいろいろとその準備をしております。そして、NEWSおすすめの読書感想文の課題図書を決めましたので一足お先に発表します。
小学1、2年向け
わたしのいちばん あのこの1ばん
著者:アリソン・ウォルチ パトリス・バートン
訳 :薫くみこ
ポプラ社
なんでも1ばんがすきな女の子バイオレットと、それを疑問に思う女の子ロージー。でも、ある日、ロージーはバイオレットの……。うまく言葉にはできないけれど、だれもが思う気持ちを、ストレートに物語にしています。本格的な絵も胸をうちます。だれもがロージーと同じ気持ちになったことがあるのではないでしょうか。低学年向けの本ですが、人としてとても大きなテーマを含んでいるように思います。本のタイトルが「いちばん」と「1ばん」にあえて変えていることに気がつかれましたでしょうか?
小学3、4年向け
ジャコのお菓子な学校
著者:ラッシェル・オスファテール・作
訳 :ダニエル遠藤みのり
絵 :風川恭子
文研出版
読みも書きも算数も全部嫌いで、大好きなのはお菓子を食べること。そんなジャコがある日……。今回、この本を選びましたのは、物語のおもしろさや、主人公の成長といったテーマにひかれたこともあるのですが、なんといっても、『勉強する意味』『勉強のおもしろさ』をストーリーの中でさりげなく語っている手法がおもしろいと思いました。これまでにもないことはなかったのですが、最も成功しているのではないかと思います。感想文で書くということだけでなくおすすめです。
小学5、6年向け
有松の庄九郎
著者:中川なをみ・作 こしだミカ・絵
新日本出版社
まずしい百姓家の庄九郎たちが、自分たちの土地を得るため移住します。しかし、そこの土は作物がとれませんでした。そこで……。この庄九郎という人は本当にいた人だそうです。苦労に苦労を重ねながら、自分の生きる道を信じ、粘り強く進んでいく庄九郎たちを応援せずにはいられません。現代から江戸時代、そして最後にまた現代につながっていきます。生きるとはどういうことなのか。高学年のみんなに、本を読みながらぜひ考えてほしいです。
以上3冊を今年は選びました。みんながどんな感想文を書いてくれるか楽しみです。感想文で大事なことはもちろん内容の理解です。ちゃんと内容をつかんでなければいけません。そして、その中でも特に重要なポイントだと思われるところも書いてほしいです。あなたならどう思いますか? あなたならどうしていましたか? こちらの考えるポイントを上手につかんでいると、よく読めているなと感心します。
けれども、ぼくが指導していて一番うれしいのは、ぼくがまったく思いもよらなかったことをみんながいってくれたときです。なるほど、そういう考え方もあるね! 毎年かならずそういうときがあって本当にうれしくなります。今年もそれぞれおもしろい本を選びました。みんなのあっと驚く意見を待っています。NEWSの読書感想文は『あらすじ』は絶対書かせません。みんなそれぞれが自分で考えて、自分で書き、自分自身が主役なのが、NEWSの感想文です! どうぞたくさん来てください。お待ちしてます。
NEWS板橋校、NEWS青葉台校、NEWSセンター北校室長
三木 裕