4/6から4/9までお休みをいただきました。スプリングスクールの打ち上げをNEWS板橋校の講師さん方としたり(ものすごくたくさん集まっていただきましてお店がほとんど貸切になってしまいました)、ごろごろと一日中、本を読んだりして、楽しく過ごしました。
以前のコラムにも書いたように思うのですが、ぼくは本を読むとき、一冊の本を一気に読むということがほとんどなく、いつも十冊以上の本を平行して少しずつ読むというへんな読み方をしています。今回のお休み中に読んでいた本はといいますと……。
久世光彦『私があなたに惚れたのは』
群ようこ『世間のドクダミ』
出久根達郎『粋で野暮天』
川上未映子『発光地帯』
池波正太郎『夜明けのブランデー』
椎名誠『おろかな日々』
寺山修司『さかさま世界史英雄伝』
小林信彦『読書中毒』
斎藤美奈子『読者は踊る』
ディック・フランシス『勝利』
エラリー・クイーン『生者と死者と』
冊数は多いですが、みんなちょっとずつしか読んでいませんので、それほどたくさん読んだわけではありません。いつもなんとなく図書館などで選んで読んでいるのですが、こうして書き並べてみると、傾向があるようなないような……。お休み中に『勝利』は読み終わりました。おもしろかったです。『夜明けのブランデー』は前に読んだように思いますが、また楽しんでいます。まだこれ以外にも読みかけの本が山ほどあるのですが、お休み中に読んだ本を書いてみました。あと、週刊ベースボールとマンガも読んでおりますが、それはまた別の機会に(?)。先月、なくなられた安西水丸氏の偲んで『村上朝日堂』を読み返そうと思っていましたが、まだ探しておりません。うちの本棚のどこかに必ずあるはずなので、これは近いうちに読み返したいと思っています。
どうしてこういう読み方をするのかは、自分なりに理由を考えたりもするのですが、やっぱり本質的には飽きっぽいからなのだと思うのです。いろいろなものを楽しみたい、あれも読みたい、これも読みたい、という気持ちと、ひとつところにじっとしていられない飽き性なところが、こういう読み方になるのかなあ、と思います。ぼくは子どもの頃から枕元に本を並べて、こういう読み方をしておりました。まず、本を並べて、表紙を見るのが好きだったような記憶があります。未知の世界の入り口がたくさんあればあるほど、わくわくしていたように思います。たぶん、いまも同じ気持ちなのでしょう。
よく、本は読んだほうがいいしょうか、うちの子は本を読まないので心配です、といったご相談を受けます。まあ、やはり読んだほうがいいことは多いと思いますが、いやいや読んでも苦痛でしょうし、なによりももったいない! と思います。たとえば、国語の問題の物語にも、おもしろいものはいくらでもあります。ふとした授業のあいまに、このあとどうなるのかとか、この作者の人は若い時こんなことをしたとか、そんな話をしてあげたりします。そして、なにかのきっかけで思い出して、みんなが本を自分で読んでくれるといいな、と思います。そんなきっかけを作るのが、ぼくらの役目なのかもと思います。本はおもしろい! という気持ちにさせること、それがNEWSの国語であり、作文倶楽部の授業であると願います。さて、今夜はなにを読みましょうか? 『生者と死者と』というのは怖い題名ですが、推理小説です。ようやく半分以上読みましたが、犯人はこの男ではないかという登場人物がいます。当たっているでしょうか? まだ結末を読むのはしばらく先だと思いますが、楽しみです。
NEWS板橋校、NEWS青葉台校、NEWSセンター北校室長
三木 裕