先週の深夜、テレビで『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』という映画を、最後のほうだけ見ました。何度か見たことのある映画でしたが、久しぶりだったので忘れていたところも多く、ああ、そうだっけ、そうだった、という感じで見ておりました。ただ、もう一度見たいと思っていたぼくの好きな場面2つはよく覚えていて、今回改めてその場面を見返し、再び感動しました。ひとつは、主人公の親友が、主人公に、きつい言葉でこの街を出て行けという場面、もうひとつは主人公のセラピーを担当しているロビン・ウイリアムスが、ある言葉をくりかえす場面です。ご覧になっていない方にはよくわからないと思いますが、ぜひDVDなどで見ていただきたい映画ですので、このくらいであえてやめさせていただきます。先日亡くなったロビン・ウイリアムス追悼ということで放映されたようです。大好きな俳優でした。とても悲しいです。
ウィル・ハンティングというのは主人公の名前で、そこにさらに日本語では、旅立ちという言葉が添えられています。ウィルは映画の中で、自分の道を選び旅立ちました。ロビンはどこへ旅立ったのでしょう。ロビン・ウイリアムスが主役の『いまを生きる』という映画にも、最後に、自分の足で立つことを選ぶ少年が出てきました。これも忘れられない場面です。ぼくはこの映画を映画館に何回も通って観に行きました。ロビンは、とても型破りで、とてもすてきな教師の役でした。ロビン・ウイリアムスの映画は永遠に人々とともにあります。
NEWSから卒業し、さまざまな世界へ旅立っていく子どもたち、そして、すでに旅立っているたくさんの元・子どもたちの幸せを祈ります。みんなにはNEWSで学んだ生きる力があります。ぜったいに、だいじょうぶです。
夜来の颱風にひとりはぐれた白い雲が
気のとほくなるほど澄みに澄んだ
かぐはしい大気の空をながれてゆく
太陽の燃えかがやく野の景観に
それがおほきく落す静かな翳は
……さよなら……さやうなら……
……さよなら……さやうなら……
いちいちさう頷く眼差のやうに
一筋ひかる街道をよこぎり
あざやかな暗緑の水田の面を移り
ちひさく動く行人をおひ越して
しづかにしづかに村落の屋根屋根や
樹上にかげり
……さよなら……さやうなら……
……さよなら……さやうなら……
ずつとこの会釈をつづけながら
やがて優しくわが視野から遠ざかる
NEWS板橋校室長
三木 裕