10/8の夜、皆既月食が起こりました。みなさまご覧になりましたか?
夕方から欠けはじめ、19時過ぎくらいから赤くなったようです。やがて見えなくなってしまい、気がつくとまた満月になっておりました。
その夜、ぼくはNEWS板橋校におりました。最初は皆既月食のことをすっかり忘れていました。ふつうに授業をしていました。途中で(NEWS大泉学園校室長の岡部先生に教えてもらって)気がつき、すぐに外に飛び出していったのですが、そのときはまだ見えませんでした。建物の陰だったみたいです。校舎の前からは見えないのかなとあきらめていたのですが、しばらくして授業帰りの高校生の女の子が教えてくれました。
「先生、見えてますよ!」
見事に欠けています。でも、まだ赤くはありませんでした。NEWS板橋校の前の道から、絶好の位置で見ることができました。ちょうどそのあと、少し授業の無かった先生がしばらく観察してくれまして、だんだん赤くなった月のとき、また教えてもらいました。せっかくの機会ですので、ちょっとだけ、そこにいた先生方と生徒さんといっしょに赤い月を見ました。不思議ですね。ほんとに赤かったです。
こんなにいい場所で、しかも、それほど遅くない時間に見られるのなら、ちゃんとサイエンスの先生を呼んで、NEWSらしい楽しい天体イベントをやればよかった……と思いました。皆既月食について、もっとすごいことや、おもしろいことをみんなに教えられたのに……。天気もよかったですしね。まあ、でも仕方がありません(ぼくも忘れていましたし)、きっとみんな家の近くから見ていたでしょう。
……と思って、次の日何人かの子どもたちに聞いてみたのですが。意外に見ていないのですね。先生方は見ている方が多かったのですが、子どもたちは、ぜんぜん知らなかったり、知っていてもとくに興味が無いみたいだったり、いろいろと用事が入っていたり。テレビでとか、ネットでとか、あと月食をいつでも見られる装置(という実験道具のようなものがあるそうです)があるからいいとか、いろいろな意見もありましたが、なんでみんな外に出ないの! と思ってしました。学校でも、夜見てごらんとか、とくにそんな話は出なかったみたいです。残念! 曇っていて見えなかったという子もいましたが、その子はおしかったですね。もうちょっと粘っていたら見られたと思うのですが……。
自然のすごさは時におそろしさにもつながりますが、それでもぼくたちは自然を失うわけにはいきません。いつか人間が月に移住する未来が来るかもしれません。そのときの月食は、未来の子どもたちの目にどのように映るのでしょうか。これからも、好奇心のアンテナをあちらこちらに引っ張っていくお手伝いをNEWSはしていきます。またおもしろいなにかを見つけて、子どもたちと楽しんでいきたいと思います。いまちょうど冬休みの短期講座の企画をみんなで考えています。いろいろとおもしろい意見が出ております。発表はもう少し先になりますが、どうぞお楽しみにしてください!
NEWS板橋校室長
三木 裕