文字のフォントを変えることによって学力アップ? そんなニュースを見かけました。ユニバーサルデザイン(UD)による、だれもが読みやすいフォントを開発し、学校で使う資料やテストなどで採用されているとのことです。開発には十年もかかったとか。線の太さを均一にしたり、書き順もわかりやすくなっているそうです。
このニュースを知るまで、教科書やテストの文字について考えたことはありませんでした。お恥ずかしい限りです。しかし、なんとなく、教科書の文字は、ああいう文字として、無意識に納得してしまっていましたが、読みづらいと感じる子もじつは多かったようです。すべての教科書の文字を変更するのもまた大変だと思いますが、少しでも読みやすいものに変えていく努力は、すばらしいことだと思います。実際に使用している学校の生徒の評判はとてもよいようです。
教え方や、見せ方などの工夫は、わりと意識が行くように思います。しかし、まず文字そのものから、よりよくしていこうという発想には驚きました。読みやすくなることで、勉強の意欲が高まり、学力につながっていくであろうということは、大いに期待できます。絵本や、児童書などのフォントも、いろいろと工夫されていますが、楽しさ、おもしろさ、だけではなく、読みやすさ、わかりやすさ、という視点が必要かもしれません。もしかすると、大人が使用する説明書などにもいいかもしれませんね。
自分も長いこと、教育業界の中にいるわけですが、まだまだ勉強不足です。作文の先生なのに、文字そのものに意識が向いていなかったのは、さすがにダメでした。読みやすい文字を使うことで、読書感想文が嫌いな子に、少しでも力をあげることができたかもしれません。もっともっと、日々勉強ですね。反省しきりのニュースでした。