新聞などで報道されていますが、超党派の議員連盟による『多様な教育機会確保法(仮称)』という法案の提出が検討されているようです。不登校などで保護者と子どもが学校以外で学ぶことを希望する場合、フリースクールなどでも義務教育を修了したと認められる仕組み、制度を作るというもののようです。今国会での提出と成立、2017年4月の施行を目指すと新聞には書かれていました。
実現には多くの問題が予想されます。学習内容、フリースクールの認可、設置、施設、制度利用に伴う条件や、地域の問題などもありそうです。また、この制度を希望した家庭への、国からの経済的支援も見込む、とも書かれていますので、財政的な面での困難も考えられます。
まず、ぼくが思うのは、この制度ができることによって、どんな子が救われるか、ということです。学校に行けないと悩む子に、この法案が救いになるでしょうか? フリースクールだけではなく、ご家庭での指導でも、「個別学習計画」を教育委員会に申請し、計画通りに学べば、義務教育と認められる仕組みとなるようです。約12万人といわれている不登校の子たちにとって、うれしい法案なのでしょうか?
学校でしか学べないこともある、あるいは、学校へ行けるように指導していくべきだ、という意見もあり、正しい部分もある、と思います。しかし、子どもたちの居場所が少しでも増えるのであれば、ぼくは、なんとしてでも作りたいと思います。そのきっかけになる法案になるのではないか、また、そういう法案になってほしい、と思っています。
まだ不明な部分も多いですが、ご家庭での「個別学習計画」に関して、NEWSだからこそお手伝いできることがあるのではないか、と思いました。NEWSはフリースクールではありませんが、子どもたちに多様な教育の機会を提供するという点では、これまでやってきたことがあると自負しています。少人数教育にこだわってきたNEWSには、不登校を経験した子たちもたくさん来てくれました。そんな子たちの居場所を、これからも、もっともっとたくさん作りたいと願います。
また、今後の報道に注意していきたいと思います。
NEWS板橋校室長
三木 裕