夏休みも終了し、学校や幼稚園など、またいつもの生活がはじまっているかと思います。NEWSも通常授業となりました。どうぞよろしくお願いいたします。
8月終わりから9月の始めにかけまして何日か、NEWSもお休みをいただきました。申し訳ございません。夏の疲れを取る時期として、毎日ごろごろして過ごしておりました。そんな一日、テレビでアニメ映画を見ました。『聲の形』という映画です。一週間くらい前にもやっていたように思いましたが、またすぐに再放送になったようです。新学期の前の子どもたちにどうしても見てもらいたい映画だったからだと思いました。
『聲の形』は、こんなお話です。耳の不自由な女の子がいて、クラス中からいじめをうけます。そして、その子を特に面白半分にいじめていた男の子が、その女の子の転校の後、今度は自分がもうれつないじめにあいます。その男の子が高校生になり、またその耳の不自由な女の子に会って……。
このお話はもともと週刊少年マガジンで連載されたもので、たまたまですが、ぼくは最初から全部読んでいました。映画は見ていなかったのですが、お話はなんとなく覚えていました。連載中は、ものすごくつづきの気になるマンガで、胸を痛めたり、泣いたり、ときに笑ったりしました。大傑作のマンガです。
正直に言いますと、ぼくはこの映画を途中から見ました。やっているのは知っていたのですが、はじめのいじめのシーンを見るのがつらく、わざと後半から見ることにしたのです。弱虫です。でも、ぼくの一番好きなシーン(女の子が「つき」という場面)は見られました。
でも、やっぱりちゃんとはじめから見るべきだったと後悔しました。マンガのときにはあまり印象がなかった植野さんという女の子のキャラクターに心を惹かれたからです。植野さんも女の子をいじめていた子でした。いじめをあやまろうとする男の子とちがって、高校生になったときも、(いろいろ事情があるのですが)わたしあんた嫌いみたいなことをまだいって、けんかになったりします。でも、そこに、なんといいますか、本当に、真剣な思いやリアルな思いが感じられて、今回とても気になったのです。本気で向き合っているから、嫌いになることもあるのかもしれません。うそだけだったら、本気で好きにも嫌いにもならないでしょうから。
いじめの問題は、なかなかむずかしいですが、ひとまず『聲の形』を見たり、マンガを読んだりするだけでも、少しはちがうのかもしれないと思いました。ぼくが安易になにかいうことはできませんが、見た人に、なにかを心に伝えてくれる作品だと思います。