伊勢志摩サミットが終了し、オバマ大統領の広島訪問が実現しました。今週は、安倍首相の消費税率増延期のニュースが流れています。それにからみ参議院選挙が行われ18歳の投票も始まります。
これらのニュースについて子どもたちによく質問をします。驚くほどよく知っている子もいれば、ぜんぜん知らない子もいます。知らない子には、ニュースを見たり、新聞を読んだりするように話します。大事なことなんだから関心をもってね、といいながら……、でも、ちょっと違うことも頭の中では考えていたりします。
(ちょうど期末試験に出るかもしれないな)
なにか大きなことが起こるたびに、ついそんなことを考えてしまいます。実際に、18歳選挙権に関しては、高校受験、中学受験などで、さまざまな形で取り上げられると思われます。面接や作文のある学校では、あらかじめ自分の意見をしっかり考えておかないといけないでしょう。ほかにも、オバマ大統領の広島でのスピーチも英語のテストで出題されるかもしれません。
受験に出るから勉強する、テストに出るから勉強する、ということが間違いだとは思っていません。大事なところを教えるのも教育に携わるものの努めでしょう。ましてや塾の先生であればなおさら。ただ、それでも、心の中になんとなくもやもやしたものがあります。オバマ大統領が広島訪問したことの意義や意味よりも先に、今春の受験に出るだろうかとまず考えてしまう自分に対して、なにか大事なことを落としてしまっているのではないか……と。
まあ、結局は自分次第なのですよね。もやもやしていようがいまいが、必要なことは教えなければなりませんし、なにか考えてほしければ、そのきっかけを与えれば、みんな考えてくれますから。自分がしっかりと明確な意思を持って伝えたいこと、伝えなければいけないと思ったことを伝えることしかないのだと思います。
オバマ大統領のスピーチにもこんな言葉がありました。
We can choose.
We can tell our children different story.
ぼくらはなにを伝えるべきでしょうか?
NEWS板橋校室長
三木 裕