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第527回

意外すぎる犯人に注意!

NEWS板橋校 三木裕

2018.02.02更新

 カーター・ディクスン『貴婦人として死す』というミステリーを読みました。ディクスン・カーという名前でも書いている(カーの名前のほうが有名だと思います)本格探偵小説黄金時代の作家の一人です。怪奇趣味、密室、スラップスティックなど独特のムードがあり、熱狂的なファンが多い作家でもあります。この『貴婦人として死す』という本も、怒りっぽい名探偵による大爆笑のシーンや、足跡の謎、ラブストーリーまであって、盛りだくさんの内容で、大いに楽しめました。

 そして、めずらしく、ぼくはこの本の事件の犯人を当てることができました。トリック自体はそれほどむずかしくなく、それよりも犯人の意外性の驚きのほうが大きいと思うのですが、見事に当てたのです。(いきなり自慢が始まって、なんなんだと思われたと思いますが、もう少々お付き合いください。このあとが本題です。)

 かなり意外な犯人だったと思うのですが、なぜ当たったのかといいますと、それは、まさに『意外すぎる犯人』だったからです。疑わしい人物はたくさんいましたが、カーター・ディクスンの本が、ふつうに終わるわけがない、これまでに出てきた中で、いちばん犯人だったら驚くのは、この人物だ、だから、きっと犯人に違いない、と思ったわけです。事件を推理したわけではなく、作家の作風の推理といえばかっこいいですが、ほとんど勘です。とても名探偵とはいえません。まあ、本としてはおもしろかったので、それはそれでよいと思うのですが、自分のやったことを振り返って、子どもたちの『ある解き方』を想像してしまいました。

 たとえば、こういう解き方です。算数の文章問題がたくさん並んでいます。いちばん上に、単元名としてたしざんと書いてあるのを見て、これはたしざんの問題だから、全部たしざんで解いてしまう、というやり方です。算数、数学に限らず、英語でも、過去形と書いてあるから、全部、過去形で書いてしまうというのもおんなじですね。こういう解き方をすると、問題をきちんと読まなくなりますので、ミスも多くなります。

 似た問題を繰り返すというのも、もちろん練習としては必要なことです。ただ、それで完全に理解しているかは、別に見ないといけません。足し算も引き算も混ざった問題を並べて、それぞれにちゃんと式をたてられるかが大事なわけです。学校のワークや、教科書準拠のドリルなどは、意外に単元がまざった問題が少なく、別によいテキストを見つけたり、自分で作ったりしないといけません。ぼくはテレビドラマの『相棒』を見るときも、番組の傾向で犯人を推理したりしていて、わりと当たるのですが、ドラマの楽しみ方としては、ちょっと変かもしれません。NEWSで子どもたちにお勉強を教えるときは、そうしないように、ちゃんと理解できているかを注意したいと思います!

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会社概要

商号
株式会社 NEWS(ニュース)
創業
2000年3月1日(株式会社国大セミナーの一部門として創業)
設立
2012年10月1日
資本金
1000万円
代表者
           
代表取締役 小倉拓也
本社
〒330-0063 埼玉県さいたま市
浦和区高砂2-5-5 KIビル 3F
電話
048-831-2223
事業内容
子どもの総合教育企業。
子どもたちが、21世紀を生き抜くために必要な教育を提供している。1人ひとりの成長に責任を持つために、全ての事業は少人数制を基本としている。
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会社
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■学習塾(国大セミナー)104校(2024年3月現在)
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株式会社 NEWSエンターテインメント
会社
設立:2008年10月1日
■子役養成機関(NEWSエンターテインメント)
グループ
株式会社 そらまめキッズツアー
会社
設立:2010年10月1日
■子どもの体験型ツアー実施する旅行会社
(そらまめキッズアドベンチャー)
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■保育園・インターナショナル保育園・学童くらぶ
グループ
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■生活・文化・新規事業部門

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