ノーベル文学賞の発表があり、カズオ・イシグロ氏が選ばれました。名前は知っていましたが本を読んだことはなく、数冊でも読んでいれば、ここでいかにも前からファンだったというフリもできたのですが、ぜんぜん読んだことがなかったので、あきらめざるをえませんでした。村上春樹だったら少しはできたのですが……。
カズオ・イシグロ氏は英語で本を書いている英国人だそうですが、生まれたのは日本のようで、なんと、日本にいたころの幼稚園のときの先生がまだご存命ということで、お祝いの言葉を話していたそうです。まさか未来のノーベル賞作家だとは思わなかったでしょうが、きっと、とてもうれしいのでしょうね。いつかNEWSの子もノーベル賞をとってほしいと思います。
5歳のころに英国に移ったそうですが、日本の本など送ってもらっていて、特に大好きだったのが『オバケのQ太郎』だったそうです。藤子不二雄先生ですね。AかFかはわかりませんが……。
あのマンガにはアメリカオバケのドロンパというのが出てきますから(いろいろとQ太郎と張り合うのではなかったでしょうか)、異国の生活や文化との葛藤をそこに見たのではないか、と無理やり適当なこともいえるのですが、きっととてもおもしろかったから好きだったのでしょう。Q太郎はオバケなんだけれどずっこけばかりで、犬にはとっても弱くて、頭に毛が3本しかありません。変身はできなくて、透明にしかなれません。弟のO次郎は変身はできるのですが、バケラッタしかいえません(Q太郎はなにをいっているのかわかります)。Q太郎はU子さんというオバケが好きですが、U子さんにはいつも投げ飛ばされてしまいます。ドロンパはQ太郎の妹のP子が好きですが、なかなかうまくいっていないような……。
おぼろげな記憶で書きましたのでまちがっていたらすみません。でも、なんてみんなかわいいのでしょうか。なんでもできるスーパーオバケはいません。弱点といいますか、個性といいますか、なにかがあって、それを補い合うように、みんなで楽しく生きている(人間とも!!)そんな感じがします。日本文化に多大な影響を受けているというカズオ・イシグロ氏がオバケのQ太郎から読み取ったのは、そういう日本人のやさしさだったのでは? と、また無理やりくっつけて思いました。ドラえもんに出てくるのび太くんも、いつもどじばかりですが、やさしい心の男の子でした。そんなやさしさを持った作品が、今回のノーベル賞につながったのならうれしいなと思いました。作品も読んでいないのにこんなこというのもへんですが……。いつかカズオ・イシグロ作品にも挑戦してみたいと思います!