もう始まっているところもありますが、そろそろ夏休みも終わりですね。充実した毎日を過ごせたでしょうか? 猛烈に暑かったり、雨ばかりだったり、おかしな天気の夏でした。学校が始まっても、元気で過ごしてほしいと思います。
さて、今回のコラムでは、夏休みに見たニュースの中で、気になることを書いてみたいと思います。『町の本屋さんがなくなる』という記事でした。
本屋が1件もない市町村が増えているのだそうです。理由はいろいろあり、近隣の大型店の影響、インターネットの電子本、注文、コンビニ、そしてなによりも活字離れ、本離れなどあり、どれも町の小さな本屋さんにとっては大問題で、後継者難もあって、どんどんお店がなくなっているのだそうです。
そういう地域でも、図書館や古本屋はあるのでしょうか。本屋がなくなる問題の解決にはなりませんが、身近で本に触れられる機会はあってほしいと思いました。探していた本ではなく、たまたま目にした本に興味を惹かれ、読んでみたらとてもおもしろかったという経験は、本好きの方ならだれでもあると思います。そうした本との出会いが減ってしまうのは残念な気がします。
もう何年も前から、マンガすら読まない、という本離れを嘆く保護者の方の声を聞いておりました。スマホの影響は本当に大きく、これ一台で、ぜんぶすませてしまうという時代になっております。わざわざ本屋さんに行かなくても、もっと楽しいこと、おもしろいことが、スマホの中にたくさんあります。本やマンガすら、スマホの中にあるのですから。
唐突ですが、映画『ジュラシック・パーク』の技術者の話を思い出しました。昔ながらの作り物の恐竜で最初は映画を作ろうとしていたのですが、当時はまだあまり使われていなかったコンピューター・グラフィックでの恐竜の出来があまりにすばらしく、作り物の方は使用されなくなってしまったということです。その昔ながらの技術者がいった言葉、自分たちの作る恐竜は「絶滅だよ」というセリフが映画の中にも使われたそうです。
本も『絶滅』してしまうのでしょうか? 中身はスマホでも読めます。しかし、本や本棚はそのうち、アンティーク家具みたいなものになってしまうのでしょうか? いまの本はいつか化石のような扱いになってしまうのでしょうか? いつかそうなってもおかしくないような気はしますが……。教科書もそのうちなくなって、タブレットだけになる、案外近いうちにそうなってしまうかもしれません。
ただ、いつの日か、本が絶滅しかけてしまっても、化石が好きな子どもや大人がたくさんいるように、本が好きな人たちも、必ずいると思います。理屈ではなく、ただ好きだから、という理由だけなのですが……。
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