学研のマンガ「ひみつシリーズ」に『漢検のひみつ』というのがあることを図書館で知り、借りて読んでみました。昔からある「ひみつシリーズ」ですが、最近のものは、かっこいい男の子、女の子がでてくるストーリーマンガの要素が強く、この『漢検のひみつ』もそうなっています。主人公の小春のクラスにイケメンの男の子が転校してきまして(スポーツも得意で、性格もよい)、その男の子が漢検を受けることを知り、自分と、恋のライバルの女の子も、漢検を受けることにして……という感じでお話がすすみます。
本では、漢検の内容、受検方法、採点方法について、京都にある漢字ミュージアムの紹介、漢字そのものについてのお話や、漢字を勉強する意義などなど、もりだくさんの内容をマンガを中心に教えてくれます。グループ受検という受検方法もあるそうで、グループのメンバーがそれぞれの級を合格すると、特別な賞状がもらえるそうです。小春たちも、もうひとり男の子を巻き込んで、MG4(目指せ、合格、4人組)というグループを作り、合格を目指します。
その結果がどうなったかといいますと……、まあ、それは最終的には予想通りの結果になるのですが、漢字が苦手な子が途中グループを抜けたり、まさかの結果もあったりして、最後まで一気に読んでしまいました。4人組だけではなく、それを見ていたクラスの子どもたちも漢検にやる気をみせるところや、友達のために次の級を目指す場面、漢字で自信のついた小春が苦手だった跳び箱が飛べるところなど、感動的な場面がつづきます。いいお話でした。
実際、大人が読んでも、漢字ミュージアムは行ってみたいですし、漢検のコンピュータを使った採点方法など、初めて知ることも多かったです。なかなか漢字の勉強をつづけるのはめんどくさいですし、むずかしいと思いますが、上の級を目指すというモチベーションや、友達と一緒に受ける楽しさで、がんばってくれたらいいなと思いました。特に学年が上がれば上がるほど、漢字の読みや意味がわかることが、読解力にも大きくつながっていきますので、小学生のうちに、たとえば、最初はこういう本がきっかけでも、漢字に興味を持ってくれればと思います。
それにしても、この本の女の子2人はすごく恋に積極的ですが、男の子たちは、ぜんぜんそんな感じじゃないですねえ。男同士でゲームをやるほうが楽しそうです。現実もこんな感じなのでしょうか? 「ひみつシリーズ」をほかにももっと読んで勉強したいと思います!