NEWSサマースクールのパンフレットはもうご覧になられましたでしょうか? 今年もたくさんのコースをご用意しておりますので、ぜひご覧ください!! コースによってはそろそろ定員のせまっているコースも出てまいりました。ご興味のあるコースがございましたら、どうぞお気軽に最寄の校舎までお問合せください。
さて、2017年の全国読書感想文コンクールの課題図書が、そろそろ本屋さんでも並べられるころとなってきました。毎年、全部の本を一通り読んでみるのですが、今年も、みんなにぜひ読んでほしいという本がありました! NEWSサマースクールでも大人気の『読書感想文コース』で使用するおすすめの課題図書をご案内いたします。
小学1、2年生向け | 『アランの歯はでっかいぞこわーいぞ』 BL出版 ジャービス・作 |
アランはこわーいワニの一族。ジャングルではみんながこわがっていましたが、実はアランもみんなをこわがらせる努力をしていたんです。ところが、アランの歯は、じつは……?!
まずは、おもしろい絵にみんな喜んでくれるのではと思います。どんでん返しのおもしろさ、そして、読み終わった後のさわやかさも十分です。読書感想文にぜひ書いてほしいテーマが、わかりやすく、またユーモラスに表現されている点もよいと思いました。低学年のうちは、本を読む楽しさを感じながら、感想文に挑戦してほしいと思います。もし、じぶんがアランだったらどうする? それが読書感想文の第一歩です。 |
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小学3、4年生向け | 『空にむかってともだち宣言』 国土社 茂木ちあき・作 |
ミャンマーから転校生がやってきました。主人公のあいりはすぐに仲良くなります。けれども、学校である事件が……。それをきっかけに、クラスみんなでミャンマーのことや、難民についても学び始めます。
外国など異文化との交流、戦争などは、読書感想文の課題図書では定番といってもよいくらい、よく出るテーマです。たしかに、読んでほしいテーマであるのですが、本としておもしろいか、読みやすいか、という点で、おすすめしにくいものがあるのも事実だと思います。せっかくよいテーマなのに、かえって読書嫌いにしてしまうような……。しかし、この『空にむかってともだち宣言』は、すなおに、シンプルに読めて、なおかつおもしろいと思いました。難民というむずかしいテーマも真正面から扱っていますが、登場人物たちの心の葛藤も自然に書かれています。難民になった子、その話を聞く日本の子どもたち、どちらの視点も重要です。ぜひみんなに読んでほしい、感想文を書いてほしいと思う本でした。 |
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小学5、6年生向け | 『チキン!』 文研出版 いとうみく・作 |
いいたい事はなんだってはっきりいう転校生の真中さん。いっていることはまちがってないんだけど……。面倒なことやトラブルをさけて生きてきたぼくのゆるゆるとした毎日は、真中さんによって……。
学校の中での友達との関係について書かれた本です。戦争や障害といった大きなテーマを扱った本に比べると、身近な問題すぎると思われるかもしれません。読書感想文で賞を取るためには不利なのでは……? なんて心配される方もいらっしゃるかもしれません。しかし、今回の高学年向けの課題図書を一通り読む中で、この本の魅力にかなう本はないと思いました。ぼくが読書感想文で書いてもらいたいことは、なんといっても、『自分がどう思ったか』です。これがなによりも大事なことだと考えています。その引き出しを多くできるような本を読んでほしいですし、できれば、そういう本を選びたいと思っています。この『チキン!』という本は、だれもが経験するような内容を真剣に考えて、自分自身を振り返り、さらに未来へとつながる一冊になる本ではないか、と思っています。高学年のみんなといっしょに、授業をしながらいろんな話をできたらと思います。 |
今年のNEWSおすすめ課題図書の3冊は以上となります。課題図書の中から1冊を選ぶとき、なぜ、ほかの本を選ばなかったのか、ということも考えます。選ばなかった本の中にも、みんなに読んでほしいと思うものはありました。低学年向けの『すばこ』という絵本は、感想文を書くという視点ではなく、ぼくがほしいと思った本でもあります。しかし、最終的には『アランの歯はでっかいぞこわーいぞ』に決めました。他の学年も含め、今回選んだ3冊は、それぞれの本を読んでくれたみんなが、どんな感想文を書いてくれるだろう! と、いちばん作文の先生をわくわくさせてくれる本だと思ったからです。今年もたくさんの感想文が読みたいと思います。ぜひ夏休みはNEWSサマースクールに来てください!!