浅田真央選手の引退会見を夜のニュースで見ました。一つひとつの質問に誠実に答える姿と笑顔に心打たれました。最後にうしろを向いてしまったところでは、日本中の人がつられて泣いてしまったのではないでしょうか。スケートの演技中はもちろんですが、昨日の会見も、凛とした美しさがあって感動しました。
日本や世界のライバルたち、先輩、後輩のスケーターたちから、惜しむ声、感謝の声、憧れだった、真央さんを見てスケートを始めたなどなど、いろいろと届いているようです。それらを読んでいるだけで、浅田選手がどれほどすばらしいスケーターで、すばらしい人間であったかが伝わってきました。彼女は、努力の天才だ、という言葉がありました。会見中も、すべてやりきって悔いはない、という本人の言葉がありましたが、華やかな氷上の演技をするための、とてつもない努力をし続けられることが、彼女の魅力の一つなのでしょう。
そしてその一方で、浅田真央選手は、こんなこともいっていました。
「ただただ、スケートが大好きでやってきました。今から始める子、今頑張っている子には、大好きな気持ちを忘れないでね、と言いたい」
厳しいだけではなく、まずは好きになること。その気持ちも持ち続けること。彼女のスケートがとてもすてきだったのは、そんな気持ちが見るものに伝わってくるからかもしれません。真剣勝負のとき以外の、エキシビジョンの演技もとてもかわいかったですね。飼っている犬を抱いてすべったり(ショコラでしたっけ?)、メリー・ポピンズのような服で踊ったり……。
まずは好きな気持ち、これはNEWSでも大切にしていることですし、みんなにも感じてほしいことでもあります。もちろん、努力も大切ですが……。どちらも同じくらい必要ですよね。スケートを愛し、スケートに愛されたすばらしい選手の引退は、一つの時代の終わりを感じさせさみしい思いがしますが、これから先の浅田真央さんのステップもきっととてもすばらしいものになるにちがいありません。次のステージでも真央スマイルを見たいですね! そして、また次の世代の新しい子どもたちにも勇気を与えてほしいと思います。