- いま、あることの勉強のため、柳田國男の本を読んでいます。『遠野物語』を書いた民俗学者です。民俗学者と簡単に書いてしまいましたが、そもそも、その日本民族学というものを樹立した方でもあります。なぜそのような方の本を読んでいるかは、まだ秘密ですが(ウインタースクールに関係のあることなのです。近々お知らせいたします)、その中に、このような文章がありました。
- 子供とことわざとは直接の関係はないけれども、耳の言葉としては大きな影響を与えていた。これをそまつにするようになってから、物を覚えることがいくぶん骨が折れるようになっているのである。
- ことわざというのは、短い言葉で多くのものを伝えることができます。それは教訓であったり、戒めであったり、知恵であったりしますが、一度聞いたら忘れないような表現をしています。様々な土地で、様々なことわざが生まれているようです。そして、ありとあらゆる工夫が、ユーモラスに表現されています。おもしろければおもしろいほど、よりいっそう忘れられなくなるわけです。柳田國男はこのようにも書いています。
- 私がわざと笑わせるようなことわざだけを、抜き出しているのだと思う人がもしあるなら、一つでもいいから、脇にいる者が、泣きたくなるようなことわざを見付けてご覧なさい。そんなものは絶対にないのであります。
- 短い言葉にこめられたことわざの奥深さをぜひいまの子たちに学んでほしいと思います。
NEWSおもしろ作文倶楽部 コース責任者
三木 裕