- ぼくの好きな作家三田誠広氏の『デイドリーム・ビリーバー』という小説をいま十年ぶりくらいでしょうか、久しぶりに、ゆっくりと読み返しています。その本の冒頭に、このような言葉が出てきます。
- 『初めになにを書くか。それは、とても大切なことだ。
ぼくは、長い物語を語ることになるだろう。』 - 芥川賞作家、学生運動、宗教、教育パパ、青春小説(『いちご同盟』など)、ユーモアエッセイ、などなどいろいろな顔を持つ作家ですが、この『デイドリーム・ビリーバー』と『やがて笛が鳴り、僕らの青春は終わる』の2作が特に好きです。『デイドリーム・ビリーバー』は上下巻という長い本ですが、なぜか十年おきくらいに読み返しています。
- 『心の中に思いがあふれているのに、《言葉》を発することのできない人間。-それはこの物語の初めに登場する、かつてのぼくの姿だ。』
- NEWS作文倶楽部に来る子たちにも、なんとこういう子が多いことでしょう。心の中では本当にたくさんの思いがつまっているのに、いざ原稿用紙の前に座ると、なにも書けなくなってしまう……。どうぞ安心してください。作文倶楽部では、決して無理やり書かせたりはしません。最初のきっかけを引き出すだけです。
- 『長い沈黙の果てに、最初の《言葉》が語りだされる。そのような緊迫した瞬間こそが、本当の物語の始まりなのだ。
その瞬間が、近づきつつある。』 - NEWS作文倶楽部では、作文の嫌いな子、苦手な子、大歓迎です! 3月から新年度のカリキュラムがスタートします。NEWSの新しい物語の始まりです。いま、とてもわくわくしています。たくさんの子ども達と、子ども達の物語に出会えることを楽しみにしています。
NEWS青葉台校室長
三木 裕