まだまだおもしろ作文倶楽部の作品が届いています。短歌作品は文字数の制約がありますが、それだからこそみんな工夫をこらして、おもしろい個性が出ています。対象への切り口なんかも生徒さんによってずいぶんちがいますね。先生の方も気を引き締めて、個性の芽を見つけていかなければなりません。今回の短歌には特に、子供たちの顔や様子が浮かんでくるようなものが多いと思いました。では、作品をご覧ください。
『きゅうしょくは もりもりたべて からだには すごくいいんだ おおきくなるぞ』
短歌に直接書かれてはいませんが、学校での楽しそうな様子が目に浮かびます。生き生きとした子供たちの姿が自然と現れてきますね。12月に習った擬態語も上手に使っています。
『お正月 やることなくて 楽しいな 勉強すませ ごろごろしたい』
思わずほほえんでしまうようなユーモラスな短歌です。けれども、よく読むと「やることなくて楽しいな」や「勉強すませ」という言い方に、いまの子供たちの生活が少し見えるようです。
『紅白は つまらないから プラモデル せんかん大和 作ってすごす』
小学生の子には紅白歌合戦はあまりおもしろくないものなのでしょうね。プラモデルはお部屋でひとりで作っているのでしょうか。たぶん、みんなのいる部屋でちらちらテレビを見ながら作っているのでは……? いろいろな情景を想像させてくれる短歌です。
『お正月 初めて見たよ 年がわり 初日の出見ぬ 来年は見る』
はじめての年代わりを過ごしたようです。これも子供らしい感覚があふれています。言葉の使い方、切り方も上手ですね。さすがに夜更かししたので初日の出は難しかったようです。来年は見られるでしょうか?
本当に子供たちの作品を読むのは楽しいです。これからもどんどんご紹介していきますので、お楽しみにしてください!
NEWS青葉台校室長
三木 裕