第136回のコラムに書きましたやなせたかし先生の誕生日パーティーで、おみやげに一冊の本をいただきました(お祝いにいっているのにおみやげをもらうというのはおかしな話なのですが……)。やなせ先生が書かれた『だれでも詩人になれる本』というものです。ふだんぼくが作文倶楽部の授業などでよく詩について話すのは、100パーセントやなせ先生の影響ですね。この本の前書きに次のような言葉が載っていました。
『ほとんど大部分のひとは
そんなにたいした詩人じゃない
ぼくとおんなじように
ごくありふれた人間で
血も涙もはなくそもある
しかし
なんだかさびしくて
この人生のギザギザの中
なにかしら
一瞬の心の安息をもとめ
たとえば詩の本を読んでみる
たとえば自分もかいてみる』
NEWSの子供たちに、そんなふうに詩をかいたり、読んでみてほしいと思っています。このコラムでもたくさんご紹介しましたが、子供たちはだれでもみんなすばらしい詩人の魂をもっています。ぼくらこそが、それに気がつかなければなりません。やなせ先生にいただいたこの本、じっくりと読んでいきたいと思います。
NEWS青葉台校室長
三木 裕