毎年、この時期になりますと、テレビや新聞などで、戦争についての話題が取り上げられるようになります。そして、この時期になりますとふと思い出す作文があります。当時書いた文章をここに載せてみます。
おもしろ作文倶楽部の授業で「大人の人に、子供の頃のことをインタビューをしてくる」という宿題を出しました。それをもとに作文を書いてもらうという授業です。たとえば、こんな感じです。
『私はお父さんが大好きだ。だから、お父さんのひみつやいろいろなエピソードや子供のころのことを、もっと知りたいと思ったのだ。うそをついた事あるか聞いてみると、わるい事をして、ごめんなさいを言わないでごまかした事だそうです。その時は、おばあちゃんに家の庭におい出されてないたそうです。』
おもしろい質問ですね。お父さんもよく正直に話してくださいました。そのあとどうやっておうちに入れてもらったのでしょうか?
『私は、お母さんの子どものころの話を聞いて、つらいけれどあきらめずにソフトボールを続けていることはすごいなと思いました。』
『子どものころの二人(お父さんとお母さん)は、ゆめのために、勉強やあきらめないで努力をしていました。』
『もし、わたしがタイムスリップをして、子どものころのお母さんに会えたら、昔の遊びをしたいです。』
『お母さんはとても大へんそうだなーと思いました。ぼくも大へんだからです。』
『ぼくからみたお父さんは、とても親切でやさしい人だと思います。ぼくもお父さんみたいな人になりたいなと思いました。』
『お母さんにインタビューしてお母さんのひみつがわかりました。じぶんとにているところは、すきな人です。家族です。』
みんなの、お父さん、お母さんへの気持ちがよく伝わってきます。そういう気持ちを素直に書くのが一番難しいのですが、とてもよくできています。
そして、その中の一つにいまも思い出す作文がありました。
『一九三九年から一九四五年まで戦争がありました。それについて、ぼくは祖母、祖父に聞きました。』
疎開のこと、その当時の遊び、住んでいた家、戦争が終わったときのことなど、様々なことがしっかりと書かれていました。その中にこんな一文がありました。
『ぼくから見た祖父母は、戦争があった事などわすれたみたいな顔をいつもしています。』
この一文の中に、いかにたくさんのものがつまっていることでしょう。ぼくたち大人こそが、じっくりと戦争と平和について真剣に考えなければいけないと教えてくれます。
NEWS青葉台校、センター北校室長
三木 裕