理科の入試問題で過去に次のようなものが出題されました。
『鉄、ガラス、プラスチック、木の棒があります。その4つの棒は、それぞれ同じ大きさで、まったく同じ形です。手でにぎったとき、冷たく感じる順に書いてください。部屋の温度は20℃です。』
ものすごくかんたんな問題のように感じる人もいらっしゃると思いますし、案外苦戦する人もいるかもしれません。これは何年か前の慶応義塾中等部の入試問題で出たものです。
熱が速く伝わる順番を考える、というのが理科的な解説ですが、実感としてわかっているかどうかで、正解を解答できるかはもちろん、正解をすぐに、すばやく出せるかが変わってきます。上記の問題も、できれば、あっというまに解いてほしいところです。
では、入試問題のうち、理科からもう一問。
『水を温めると100℃でふっとうし、水の中から「あわ」がたくさん出てきます。また、「ゆげ」も出てきます。この「あわ」と「ゆげ」について、下の中で正しいものはどれでしょう?
ア 「あわ」は水蒸気で、「ゆげ」は小さな水のつぶ。
イ 「あわ」は空気で、「ゆげ」は小さな水のつぶ。
ウ 「あわ」は空気で、「ゆげ」は水蒸気。
エ 「あわ」も「ゆげ」も水蒸気。
ふだん、身の回りのことに興味を持ってみている子は、きっとすぐにわかると思いますが、これも迷う子もたくさんいそうです。たぶんこれだろうな、と思っても、ちょっと自信なかったりしませんか?
中学受験に、知識はもちろん必要です。ただ、その知識をただの暗記で覚えるか、少しでも実感として身につけるかでは、大いに違ってきます。NEWSでは、知識をいかにリアルなものにできるかをいつも考えています。NEWSにとてもたくさんのコースがあるのは、その一つの答えなのではないかと思っています。
NEWS青葉台校、センター北校室長
三木 裕