昨日、NEWS板橋校でこの夏、個別学習教室を担当してくれた若い先生方と国語の指導について話しました。どうすれば子どもたちに国語の力を付けられるのでしょうか?
一人の先生が、「文章を理解するためには、いかに論理的に考えられるかが大事だ」という話をしました。自分の経験からも、主語述語をきっちりと考え、つながり(文の中の言葉同士のつながり、あるいは文と文とのつながりなど)を考えて、順序どおり考えるのがよい、ということのようです。かなり熱い主張でした。
いっしょにいた理数系を主に教えている先生もその意見に賛同し、「算数の文章題も論理的な考え方で解かなければなりません。ある程度、システム化してその文の大事なところを押さえていくようなやり方を教えるのもいいのではないか」といいました。中学受験の指導など経験したことからの意見だそうです。
基本的にはぼくも賛成です。論理的な考え方というのは国語でもとても大事なことです。特に記述の練習で大事だと思います。どことなく読みにくい文章には、なにかが省略されすぎていたり、主語述語が捻じれていたりすることが多いです。システム化して書く練習も時には有効かと思います。ですが、
「ただし、読解問題で注意なのは」
と、ぼくはいいました。続きはこうです。
「必ずしも論理的な文章だけが出題されるとは限らないということ」
そうなのです。詩や物語文では、時にはわざと非論理的な文章が出てくることがあります。好きな女の子にわざと意地悪してしまうみたいな……。ちょっと例が古いかもしれませんが、こういうときに大事なのが感情を読み解く力です。それには想像力が必要です。算数の問題でも想像力は必要ですね。イメージしてから解く、式を立てるというのは、よくいわれることです。
論理と感情、どちらも大事で、どちらも同じように鍛えないといけません。どちらかが苦手だと思う人は、その苦手な部分を練習する問題を多くするようにしましょう。ぼくらの話はそのあと、自分の読んだ本や、好きな本へと続いていきました。校舎でこういう話をするのもとても楽しいですね。
NEWS板橋校室長
三木 裕