3月10日と11日に、詩の朗読会を行いました。ご参加いただきました皆様には心よりお礼申し上げます。本当にありがとうございました。
その日の朗読会では、まず数字をホワイトボードに書くことから始めました。
3/8 15854人 3203人
3/9 15854人 3167人
新聞に掲載されていました東日本大震災でお亡くなりになられた方の数字と、二つ目は行方不明の方の数字です。なんという大きな数でしょう。いまだに行方不明の方の数の多さにも驚かされます。そして、その数字が日々少なくなっていること。毎日救助や捜索が行われているということだと思われます。一年間という長さ、あるいは、短さに改めて心が痛みます。
あの地震のあと、まったく恥ずかしい話ですが、ぼく自身、なにも被害を受けなかったぼくが、言葉を失っていました。その中で、やはりぼくに勇気をくれたのも、多くの方の言葉でした。テレビや新聞から伝わった言葉、詩作や様々な活動を続ける友人たち、そして、なによりもNEWSにお通いの皆様からいただいた言葉、ぼくは3/29からコラムを書き始めました。いまだからこそ、言葉を残しておかなければいけないのではないか、たとえそれがどんなに稚拙であったとしても、それを受け止め、その迷いと混乱も含め、自分の責任として、まず言葉を残すことから始めよう、そう思ったのです。
一年が立ち、ぼくは詩を読みました。下手な朗読ではありましたが、言葉は伝わったのではないかと思います。多くの人に支えられて一年が過ぎました。心より感謝いたします。
その日読んだ詩を一篇だけ載せておきます。
人間は
揺れるたびに
無気力になるわたしに
どんなに厳しい
状況の下でも人間は
生きていくんだと父が
いままでも
そうしてきたんだよと
七十七歳の父の自信が
NEWS板橋校、NEWS青葉台校、NEWSセンター北校室長
三木 裕