新聞におもしろいデータが載っておりました。日、米、中、韓の4カ国の高校生約6600人に「偉くなりたいと思うか」というアンケートをしたのだそうです。その回答は以下の通りです。
強く思う | |
中 国 | 37% |
米 国 | 30% |
韓 国 | 19% |
日 本 | 9% |
強くそう思う+ まあそう思うの合計 |
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中 国 | 91% |
米 国 | 83% |
韓 国 | 73% |
日 本 | 46% |
見事に日本の高校生の数字が低いですね。日本は唯一、半数以上が、偉くなりたくないと思っているようです。
偉くなりたいと強く思う数字が、日本以外の3カ国にしても、意外に低いようにも思いました。世界中でみんなあまり偉くなりたくないという傾向があるようですね(4カ国だけですが)。
偉くなるとどうなると思うかという質問に、日本の高校生は「責任が重くなる」と答える割合が高く70%で、「能力をより発揮できる」(38%)、「尊敬される」(30%)、「友達が多くなる」(6%)などに比べると極端に多いようです。
まったくいまの高校生はおとなしいわい、といいたくなる人もいるかもしれません。同じ質問を、昭和10年や、昭和40年、昭和60年に聞いてみたら、どんな答えになっていたでしょう? 時代によっては意外に似た数字が出るかも……と、ぼくの高校時代(何年代かはいいません)を思い出してみて、そう思います。
偉くなるというのはそもそもどういうことなのでしょうか? 総理大臣や、大会社の社長のような役職、それと、東北の町でいまなおこつこつと瓦礫をかたしている人はどちらが偉いのでしょう? そもそも、くらべること自体おかしい気もしますよね。まったく違うことを並べているわけですから。
偉くなりたくない、の中には、アンケートのように、責任が重くなるので責任を取りたくない、という考えもあるでしょう。無責任だとか、覇気がないとか、いおうと思えばいえると思います。ただし、たぶん、それはみな大人の縮図なのだと思うのです。まわりの大人に、かっこいい『偉い人』がいれば、高校生たちも、もっと偉くなりたい! と思うと思うのです。国民性などもあるかとは思いますが、このアンケートを見て、まずは自分が、一応室長で、多少は偉い(?)わけですから、NEWSのみんなが憧れるかっこいい大人にならないとな、と思いました。がんばらねば。どんな大人になったらいいかは、作文を教えながら考えます!
NEWS板橋校、NEWS青葉台校、NEWSセンター北校室長
三木 裕