将棋の藤井聡太くんがつづけてタイトルを獲得し、藤井二冠となりました。最年少記録は常に当たり前で、これから先どうなってしまうのだろう、と驚くばかりです。
藤井二冠のタイトルの一つ目は、現在、最強ではないかと呼ばれている渡辺三冠(藤井くんにタイトルを奪われましたが、すぐにちがうタイトル名人位を取り、三冠に戻りました)に勝ち、二つ目のタイトルは、初タイトル獲得の最年長記録保持者だった木村王位に勝ったものでした。個人的にはベテランの木村王位を応援しておりましたが、結果は残念ながら敗戦となってしまいました。
しかし、勝負の世界は、つづいています。木村元王位、いまは木村九段と呼ばれていますが、別のタイトル戦で、上位者のリーグに入ったということです。そこでまた藤井二冠をはじめ、さまざまな強敵を倒し、さらにタイトル戦でも勝たないといけないわけですが、落ち込む暇もなく前進している木村九段の活躍をうれしく思いました。またタイトルを獲得してほしいと思います。そして、レジェンド羽生九段も、そのリーグに入っており、さらに別のタイトル戦では、挑戦者まであと一歩というところまで来ているようです。羽生九段も、通算タイトル百期という途方もない記録まであと1期です。さらに記録を伸ばしてほしいと思います。
ちょっと、将棋の段の話をさせてください。藤井聡太くんは、タイトルを獲得したことで、藤井八段となりました。しかし、タイトルホルダーは、段位でなく、藤井王位とか、藤井二冠と呼ばれます。いまの将棋界にはもうひとり藤井猛九段という強い棋士がいます。もし、藤井聡太八段に段位で追いつかれてしまうと、わかりにくくなってしまうという話もありましたが、その藤井猛九段が、こういったそうです。
「藤井聡太さんが段を名乗ることはそうそうない」
つまり、この先もずっとなにかしらのタイトルを取りつづけ、常にその名前で呼ばれるだろうというのです。先の羽生さんも、つい最近までずっとタイトルを持っていましたので、27年9か月も羽生九段と呼ばれることはなかったのですが、藤井聡太二冠は、そういう存在になるだろうということですね。
うーん、先輩棋士の言葉だけに重みがあります。といっても、もちろん、どの棋士も、打倒藤井二冠の気持ちは持っているでしょう。負けても仕方がないなどと思っているはずはありません。これからの将棋界にも目が離せません。楽しみです。