喜怒哀楽という言葉があります。よく使われる言葉ですね。人間のさまざまな感情をいう言葉と辞書に出ています。よろこび、いかり、悲しさ、たのしさ、などです。この言葉について、ふと思ったことがあります。
よろこびや、いかり、という言葉は、文法の用語でいうと名詞となります。主語になる言葉ですね。では、喜怒哀楽の感情を、述語を表す品詞にするとどうなるでしょうか。
よろこぶ
いかる
かなしい
たのしい
上の二つが動詞、下の二つが形容詞になります。このところ中学生の期末試験対策で文法問題を教えておりますので、ついこういうことを考えてしまいます。
動詞は、人や物のうごきを主に表します。形容詞は、物事の様子や性質をおもに表します。○○がどうする、というのが動詞で、○○がどんなだ、というのが形容詞(形容動詞)となります。喜怒哀楽でいいますと、よろこぶ、いかるは、行動が伴い、かなしい、たのしいは、いまそのような状態である、みたいな感じでしょうか?
よろこぶ、と似たような意味の言葉に、うれしい、があります。嬉しいという字も似ていますね。うれしい、は形容詞です。そう考えると、喜怒哀楽の中で、いかりが、いちばん行動を伴う言葉ということになるのでしょうか?
うーん。合っているような、こじつけのような……。どちらともいえるような気がします。ただ、いかりが行動を伴うように、うれしいや、かなしい、たのしいも、もっと行動を伴うものにしたほうが、生きていくのにはいいのでは、という気はしました。笑う、泣く、などのように。
と、ここまで書いてきて、急に思いつきました。たのしい、は形容詞ですが、たのしむ、にすると、動詞になるのですね。うっかりしておりました。かなしむ、もそうです。やはり、自分から動いていくことが、感情においても、次の行動につながるのかも、と自分に都合のいい解釈で、この文章を終わりにしたいと思います。すみません。