タレントのつるの剛士さんの将棋についての本を読んでおりましたら、『どうぶつしょうぎ』のことが載っておりました。『どうぶつしょうぎ』をご存知でしょうか。はじめて将棋をする子どもたちへの普及のためにプロの棋士の方が考案した、かわいらしいゲームです。動物の絵のコマに動かし方が書いてあり、升目もかなり少なく、すぐに遊べる工夫が数々されています。名前は知っていたのですが、内容はぼくも初めて知りました。升目が少ないので、かんたんに勝負がつくのかと思ったのですが、ぜんぜんそんなことはなく、将棋独特のルールもしっかり盛り込まれていて、こんなに本格的なのか! と驚きました。
さて、この本の中に、その『どうぶつしょうぎ』の考案者であり、普及活動をされている北尾まどか女流棋士の方の言葉が載っておりました。その中で、とてもいいと思ったものがありましたので、ご紹介したいと思います。北尾棋士が、どうぶつしょうぎを幼稚園や小学校で教えるときに子どもたちに守ってもらう、三つの約束というものです。
一つ目 始めと終わりに挨拶をすること
二つ目 自分で考えること
三つ目 やり直しはしないこと
いまの子はゲームに慣れているせいか、都合が悪くなるとすぐにやり直そう(リセット?)とするのだそうです。しかし、将棋の相手はコンピュータではありません。間違えてしまったら、「次に間違えないようにちゃんと覚えておこうね」と北尾棋士は話すのだそうです。自分で考え、自分の行動に責任を持ち、間違い、そして負けを認めて次に活かす、こういったことでしょうか。挨拶も大事ですね。負けてしまった後もきちんと挨拶をできるでしょうか?
将棋の楽しさを伝えるための『どうぶつしょうぎ』ですが、それとともに将棋の持つすばらしさも伝えたい、そのことがこの三つの約束になっているということです。なかなか経験できないこと、けれども、とても大切なことが、この約束にはあると思いました。NEWSでも挨拶はとても重視しています。先生方にも、自分が教えている子、教えていない子に関係なく、どの子にも必ずご挨拶をするようにしてもらっています。挨拶が苦手な子ってけっこういますね。でも、毎回なんどもご挨拶をしているうちに、だんだんできるようになっていきます。元気な挨拶は気持ちいいです! ぼくも、『どうぶつしょうぎ』をちょっと勉強してみようと思います。もしできるようになりましたら、またみんなで遊びましょう!
NEWS板橋校、NEWS青葉台校、NEWSセンター北校室長
三木 裕