最近テレビで、中学生の女の子三人が、見事なチームプレーで、海に落ちた女の子を助けたというニュースを見ました。そのときの様子を、本人たちが再現しているのを見たのですが、すごいです。すばらしいチームプレーでした。
ちょっと詳しくご紹介したいと思います。その女の子たちはバレーボール部の先輩と後輩のようで、試合に来たほかの中学校の生徒たちをお見送りしたあと、波止場で遊んでいたようです。そこに、人が海に落ちた、という悲鳴が聞こえました。親子三人で遊びに来ていたうちの小さな女の子が、あやまって海に転落してしまったのです。お父さんと兄弟の男の子もいましたが、パニックになってしまっていたようです。
そこからがすごいのです。先輩の女の子が、状況を見て、すぐに指示を出しました。後輩のひとりに、自転車にのせていた空の2リットルペットボトルを持ってこさせます。もうひとりの後輩には、男の子が落ちないように、またお父さんを落ち着かせるように、そばに行かせます。ペットボトルをうけとった先輩の女の子は、後輩の女の子に、今度は大人を呼びにいくように走らせます。そして、自分は空のペットボトルを浮き輪代わりに、女の子のところへ飛び込みました! 先輩の女の子は、女の子を連れて、50メートルも泳いで、無事に助け出しました。
すごいですよね? その先輩の女の子のお父さんが漁師さんとのことで、海の事故の怖さ、救助法などを、聞いたことがあったそうです。小さいペットボトルでも、海難事故のときには十分役に立つのだとか。しかし、そうだとしても、こんなふうに、ずばっと行動できるでしょうか? 大人だってむずかしいと思います。少なくとも、ぼくは自信ないです。この女の子たちに感動です。
助けてもらった女の子は、あとで、お姉さんと泳いで楽しかった、といったそうです。つい笑ってしまいますが、助けた先輩の中学生の子が冷静で頼もしかったからそう感じたのだと思います。
いろいろな場所で、生きる力をつけよう、なんて言葉がいわれています。NEWSでも、そういう力を、みんなに身につけてほしいと思っています。でも、こういう勇気ある女の子たちの、本物のすばらしい『生きる力』を目の当たりにしてしまうと、もっとなにかやらなければいけないことがあるのではないか、という気になります。とにかく、すばらしいニュースに感動しました。大きな拍手を贈りたいと思います。