NEWSサマースクールで毎年大人気なのが『読書感想文』コースです。青少年読書感想文全国コンクールの課題図書をテキストとして、完成までしっかり書いてもらいます。そろそろ本屋さんでも特別コーナーのような形で課題図書が設置されると思いますが、その中から、NEWS作文倶楽部がおすすめする課題図書をご紹介いたします。
【小学校低学年】
|
『魔女ののろいアメ』 (PHP研究所)
著者:草野あきこ・作 ひがしちから・絵 |
本の紹介
魔女が売っていたのは、悪口を10こいいながらつくる「のろいアメ」。サキが、大きらいなおねえちゃんを思いうかべて悪口を言うと……。
|
【おすすめの理由】
少し文章量が多いので、小1の子や、本が苦手な子には大変かも、と思ったのですが、ストーリーのおもしろさがだんとつだったので、これを選びました。他人を思いやる心、またそれと裏表のだれかをうらむ心、低学年の子が、それらを感想文に書くのはとてもむずかしいかと思いますが(大人でもむずかしいですね)、楽しい物語の、このあとどうなっちゃうんだろうというどきどきといっしょに、この夏休みに、しっかりと考えてほしいと思います。
|
【小学校中学年】
|
『子ぶたのトリュフ』 (さ・え・ら書房)
著者:ヘレン・ピータース・文 エリー・スノードン・絵 もりうちすみこ・訳 |
本の紹介
お母さんぶたのおっぱいもすえなかった小さい赤ちゃんぶたをみつけたジャスミンは、思わず自分の家に連れてきてしまい……。
|
【おすすめの理由】
読書感想文の課題図書で動物などの生き物にかかわる本というのは、必ず毎年あります。生き物を大切にすることから、多くのことが学べますし、かわいかったり、おもしろかったりで、読みやすい本も多いです。この本もその一冊ですが、とてもおもしろいストーリーでありながら、ペットではなく家畜である動物という点で、さらに深いテーマがありました。とても気持ちのいいラストまで一気に読んで、思いっきり本を楽しんでから、感想文を指導できたらと思います。
|
【小学校高学年】
|
『ぼくとニケ』 (講談社)
著者:片川優子・著 |
本の紹介
幼なじみの仁菜が、子猫をぼくの家へ連れてきた。自分の家で飼えない仁菜にかわって、ぼくと家族で世話をすることになったのだけれど……。
|
【おすすめの理由】
この本も動物が出てきます。作者の方は獣医師だそうで、子猫のかわいらしさとともに、人間と動物の関わり合いや、安楽死といった重いテーマも、しっかりと正面から書かれています。動物についてだけではなく、不登校や、対人関係に悩む主人公の男の子の気持ちなど、さまざまなテーマが、ストーリーに沿って現れてきますので、読みながら、いろいろなことを考えることになると思います。『本を読んで感動するという経験』を与えてくれる本だと思い、選びました。みんなの感想文が楽しみです。
|
今年の三冊は、読み終わった後、しばし物思いにふけってしまうような、それでいて、本としてのおもしろさを教えてくれる本だと思いました。保護者の方にも読んでもらいたいですね。保護者の方の、ちがう視点によるいろいろな感想が、子どもたちの感想文に深みを与えてくれると思います。夏休みは、ぜひ親子で読書を楽しんでください! そして、宿題はNEWSにまかせてください!