道徳の授業が、正式な教科となりました。そして、教科となったことで『評価をどうするか』という問題が議論されてきました。数値ではなく、記述で評価するということになったようですが、学校現場の先生方は、まだ手探りが続いているという記事を新聞で読みました。
文部科学省からは学習評価の方法に関する通知が出ており、以下の点が明記されています。
・校内に保管しておく指導要録では、他の子どもと比べるのではなく、一人一人に即した評価を記述式でおこなうこと
・「大くくり」なまとまりを踏まえて記すこと
・項目や観点別の評価はしないこと
道徳とは、他人と比べるといったものではないので、数値化ではなく、記述によって評価をする、ということのようです。ただし、評価内容を本人や保護者にどう伝えるかについては特段の決まりはないらしく、学校によって対応が変わっているようです。あえて1学期の通知表には評価欄を作らず継続的な判断を優先した学校や、道徳の欄を個別に設けず、学校生活全般について記す総合所見欄に書くことにした学校など、同じ教科でもずいぶん印象が違います。
所見欄のお手本集といったマニュアルまであるそうですから、学校側もずいぶん悩んでいることがうかがえます。結局、これまでの所見に一言程度つけくわえることしかできない、という先生の声も掲載されていました。
まあ、たしかに悩むだろうなと思いますし、先生方も大変だろうなあとも思いますが、いま実際に授業を受けて、評価をもらっている子どもたちは、どうすりゃいいの? という気もします。年間35時間も道徳の授業はあるのです。内容も大事なことを教えているはずです。せっかく教科にするとして実施しているのに、実際に評価する現場が混乱していたら、まずいのでは……?
いまのところNEWSで道徳の授業は教えていないですが、その評価が、たとえばいつか中学入試にかかわるなんてことになったとしたら、なにかその対策をしないといけなくなるかもしれません。いまのところは入試には使用しないようにと通達されていますが……。ただ、いつか道徳の授業をやったとしても、あまり楽しい授業にはならないかもしれません。それとも、やり方によるでしょうか?
いろいろな教育改革が行われ、そしてこれからも改革されていく中で、なにかまだ見切り発車で行われていることが多いのでは、と思うときがあります。その不透明さを逆手にとって、自分の強みにしてしまうような、たくましい子がいると痛快だと思います。NEWSの子たちならできる気がします。