2018年度の中学入試が終わり、いろいろなところで分析が行われています。ぼくもいくつか見てみましたが、やはり、2020年度からの大学入試改革への対策が一つの大きなポイントではないか、という意見が多いようです。大学入試で求められる「思考力・判断力・表現力」をみる問題が出題され、開成中の国語でも、そういった傾向の問題が出されたようです。
開成中の問題は、商事会社に務める2人の社員が発注した弁当の数や、時間の経過と売れ行きのようすをグラフで提示し、それらを読んで解答するというものでした。たとえば、一方の社員を評価する点として「たしかに」「しかし」「一方」「したがって」という4つのことばを、この順番に使って記述させるといった問題などがでました。資料を読み取り、解答する問題は大学入試共通テストの記述問題でとり入れられるといわれていますので、さっそく、開成中でも使ったのかもしれません。大学入試を意識した問題というのは私立中学校の得意分野でもありますから、ぼくら指導するほうもいろいろ勉強になります。
なるべく早く、わかりやすく、簡潔に文章を書くというのは、大人でもむずかしいです。ぼくなどもつい長くなってしまいがちで、校舎でお手紙を書くときに、何度も推敲をするようにしています。中学入試、大学入試で必要とされるから、というだけではなく、将来につながるものとして、記述力を磨いてほしいと思います(NEWS作文倶楽部へぜひどうぞ!)。もちろん、勉強全般に記述力は大切ですが……。
NEWSのスプリングスクールで、作文倶楽部は3日間の短期講座として、読書感想文の練習をしてもらいます。宮沢賢治の『よだかの星』をテキストに使用します。読んで、理解し、想像し、最後にまとめて書くという記述で大事な要素が、感想文にはすべて入っています。短いテキストで、日数も短いですが、しっかりと書けるように指導していきます。ぜひお問い合わせください! 学校の授業のないこの期間にぜひ練習してほしいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。