2020年度から始まる大学入試新テストについて、文部科学省が国語の記述問題に関しての実施案を発表いたしました。
②40~80字で「基礎的な能力を問う」難易度「中」の問題
この二つから大学が選択する、というものです。
①は大学側で主に採点し、②は民間業者に採点を委託するとしていて、私立大をふくめた多くの大学に利用してもらえるよう、選択肢を増やした案となりました。
もちろん、まだまだこれから検討されていくわけですが、いまの時点でも、文字数が短いのではないか、採点基準が民間業者で責任をもてるのか、など、多くの問題が指摘されているようです。
問題例や解答基準はこれからですので、今後、より具体的に発表されていく中でまたくわしく検証していかなければいけないでしょう。ただし、どう考えても、かなり難問なのはまちがいありません。文字数だけを考えても、80字ならいいのか、100字ならいいのか、200字、800字、1200字など長ければいいのか、もっと字数に幅があったほうがいいのか、などなど、決めるのはかんたんなことではありません。ましてや採点方法や、採点者のことまで考えると……。
しかし、40字ではいくらなんでも短いのでは、という考えもあるかもしれませんが、最終的には、問題によるであろう、ということになると思います。なにせ日本には、三十一文字の短歌、十七文字の俳句というすばらしい短詩の伝統があるのです。大学入試に短歌や俳句を作るという問題があってもいいのでは? と考えれば、40字が必ずしも短いとはいえないのでは、と思います。
ある程度の長さの文章問題を読んでもらい、そのときの主人公の思いを短歌で表現してください、そして、主人公がその後どうなったかを想像して40字~80字で書きましょう、なんて問題が大学入試で出たらおもしろそうだと思うのですがいかがでしょうか? 採点はむずかしそうですが……、NEWSで習った子ならきっといい点数になるにちがいありません!! 今後の文科省の発表も注意したいと思います。
NEWS板橋校室長
三木 裕