2017年になりました。今年も一年間どうぞよろしくお願いいたします。
今年は酉年ということで、なにか鳥のでてくるお話はないかなと思っておりましたら、かこさとし先生の『たろうがらす じろうがらす』という絵本が本棚にありました。かこさとし先生の絵本では有名な『からすのパンやさん』もありまして、そちらもおいしそうなパンが山ほど出てくる絵本でお正月にふさわしいかなとも思ったのですが、『たろうがらす じろうがらす』の作者のあとがきがかっこよかったので、こちらをご案内したいと思います。
『子どもは、知らないこと・未経験なものについて、興味を抱き、好奇心をつのらせます。(略)色々なことを知り、経験し、学び、認識し、考え、成長していくのです。
しかし、当然のことながら、時によると知らないために起きる失敗や危険や損傷が、起きることがあります。こうした不安からわが子を守ろうとしたり、手間ひまのかかることからぬけだそうとして、ついには子どもたちから未知なものに立ち向かう機会を奪い、意欲を失わせる「キョーアクムザンな人々」にならないように念じながら、この作品をかきました。』
しかし、当然のことながら、時によると知らないために起きる失敗や危険や損傷が、起きることがあります。こうした不安からわが子を守ろうとしたり、手間ひまのかかることからぬけだそうとして、ついには子どもたちから未知なものに立ち向かう機会を奪い、意欲を失わせる「キョーアクムザンな人々」にならないように念じながら、この作品をかきました。』
この絵本のたろうがらすとじろうがらすは、おとうさんからすとおかあさんからすのいいつけを守らず、雪の中で遊んで、病気になってしまいました。作者は絵本の最後にこうかいています。
『たろうがらすと じろうがらすの かぜや おなかも まもなくよくなることでしょう。
けれども、おとなになるためには
もっと もっと
いろいろなことを べんきょうして、からだをきたえて、
もっと もっと
つよくならなければならないようですね。』
けれども、おとなになるためには
もっと もっと
いろいろなことを べんきょうして、からだをきたえて、
もっと もっと
つよくならなければならないようですね。』
作者のやさしい願いが伝わります。NEWSは、子どもたちにとって、未知なものを提供し、ときには失敗や危険も教え、その上で、色々なことを知り、経験し、学び、認識し、考え、成長していく場にしたいと思います。また新しい年に、その思いを強く持ちました。作者は、からすが好きなのでしょうか? わりと悪い役になることが多い鳥だと思いますが、この絵本のからすの一家はとてもやさしそうです。早く病気がよくなるといいですね!
※ただいまウインタースクール期間となっております。NEWSは1/7~1/10までお休みとなり、通常授業は1/11(水)からとなります。どうぞよろしくお願いいたします。
NEWS板橋校室長
三木 裕