前回のコラムで、プロ野球の選手の名前に『田』の字が圧倒的に多いということを書きました。調べた日の6試合で30人以上の選手に田が付いておりました。田んぼやお米が日本人にとっていかに大事なものだったかがわかります。
それで、その同じ日(9/18)で、他の名前はどうだろうかと、また調べてみました。10人以上いる名前はありませんでしたが、以下の4つの字が多いようでした。
『井』 | 9人 | 新井、藤井2名、嶺井、平井、亀井、松井、糸井、井口 |
『藤』 | 7人 | 近藤2名、工藤、伊藤2名、加藤、藤井 |
『本』 | 7人 | 岩本、上本、坂本2名、松本、則本、倉本 |
『崎』 | 7人 | 石崎、岩崎、山崎3名、宮崎、中崎 |
他にもあるかもしれませんが、だいたいこんな感じ(漢字?)だったように思います。そして、それぞれの漢字の成り立ちや意味なども調べてみました。
『井』はもちろん井戸ですね。田の次に井の字が多いというのも、水の大切さを考えればうなずける話です。また、井の字には、市井のように、村、町などのように、人が集まっているところ、という意味もあるのだそうです。井戸があれば、当然、人も集まってきますから、さらになるほどと思いました。
『藤』は、植物の藤ですが、藤原氏と縁があることで増えたようです。この日の選手にはいませんでしたが、日本人の佐藤という名前の多さを含めて考えますと、全盛期の藤原氏がどれほどの権力を持っていたのかがわかります。
『本』は、基本や根本(こんぽん)のように、もとになる部分、という意味です。根もそうですが、物事の大切な部分として使われてきた字のようです。そもそも日本に使われている漢字なのですからね。名前としても、さまざまな漢字が『本』にくっついています。これもいかにも日本的な感じがしますね。
『崎』は、岸や、岬の意味があります。周りを海に囲まれた日本には、そういう場所が無数にあります。また、この字には、もともと、険しい、とか、危うい、という意味もあったのだとか。石や岩や山がくっついている崎には、そういう場所があったのかもしれません。
ということで、プロ野球の選手の名前だけですが、いろいろなことがわかりました。このように、名前と漢字について、少し調べてみただけで、なんとも日本的な風景や思いや時代が感じられるような気がして、とてもおもしろく思いました。NEWSの子どもたちの名前もきっといろいろな意味があるのでしょうね。なにかの機会にまた調べたらおもしろいかもしれません。なにかおもしろいいわれなどあるお名前がありましたら、ぜひ教えてください!