- なにか変な委員会だと思われましたでしょうか? ぼくが勝手に一人で作っている委員会です。けれども、ぼくが教えている子には、むりやりにでもこの委員会の活動に参加してもらいます。委員会の活動はずばり『音読をすること』です。授業でもやりますし、本の音読をおうちでもやってほしいと思っています。NEWSでは、おもしろ作文倶楽部やシェルパ、時にはそれ以外のコースでも、そして、NEWS個別指導進学教室の授業でも、音読を取り入れています。
- 学校の宿題で『教科書の音読をする』というのを出すところがあります。実にいい宿題だと思います。声に出して読む、ということの重要性はあちらこちらで言われています。文章を理解するため、まとめるため、伝えるため、などなど、国語の大事な勉強は音読から始まるといってもいいでしょう。あの大ベストセラーになりました小説『博士の愛した数式』にも音読の大事さが書かれています。博士が、お手伝いに来ている主人公の息子に算数を教える場面です。博士は、わからない文章題は声に出して読むようにというのです。
- 算数の計算問題は得意なのに、文章問題が苦手というお子さんはいらっしゃいませんか? そういう子は、算数ではなく、国語が苦手なので文章題が出来ないということがよくあります。問われていることを理解できない、あるいは、問われていることを誤読してしまう、それで間違えてしまうのですね。音読は、文章の意味を理解しやすくしてくれる手助けをしてくれます。苦手な子はちょっとためしてみてはいかがでしょう? 一問だけではなく、できればつづけてほしいです。
- ちなみに、途中ご紹介しました小川洋子『博士の愛した数式』は、本当におもしろかったです。小川洋子さんの作品はいくつか昨年度の中学入試問題でも使用されたようです。この本もそのうち入試に出ると思いますが(もう出ているところもあるかもしれません)、それよりも、まずとにかくすばらしい作品なので、読んでほしいです。ぼくは電車の中で読んでいて、思わず泣きそうになってしまい、あわてて本から目をそらしたりしました。おすすめの本です。ぜひお手にとってごらんください。
NEWS青葉台校室長
三木 裕