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第557回

アナログの強さとバランス感覚

NEWS板橋校 三木裕

2018.09.21更新

 先日、テレビで大学生によるロボットコンテストの世界大会を見ました。毎年行われている大会で、これまでもよく見ていましたが、今年もおもしろい大会でした。

 今年のロボットは、開催地のベトナムの遊びからとったものらしいですが、お手玉のような玉を投げ、3箇所の輪をそれぞれ通し、最後の輪の向こう側にあるお皿に載せるまでのタイムを競うものでした。玉を輪に通す技術はもちろんですが、玉を運ぶロボットから、投げるロボットへの受け渡しも重要なポイントのようでした。日本チームは準決勝で負けてしまい、地元のベトナムチームが優勝しました。決勝トーナメントは秒単位の接戦ばかりで、とてもスリリングな戦いでした。

 今回のロボコンの中に、日本と同じくベスト4に残ったのがカンボジアのチームでした。世界大会出場2回目での大躍進でした。そのチームのロボットが、ほかの出場チームと違い、注目されていました。日本などもそうですが、どのチームもロボットにパソコンを搭載し、コンピュータでいろいろと制御して動かしています。とにかく速さを目指し、ミスがなければ15秒くらいで、ゴールまでたどりつきます。しかし、カンボジアのチームは、コンピュータのようなものがついていないで、すべてアナログのロボットだったのです。動きはスムーズですが、ゴールまでだいたい60秒くらいかかります。

 そのカンボジアのチームが予選リーグを突破し、準々決勝も勝ってしまいました。その理由は、故障しないことでした。ベトナムの暑さの問題もあるのかもしれませんが、コンピュータ搭載のハイテクロボットは、マシントラブルが多いのでした。日本チームも予選のときマシントラブルであわや予選落ちの危機があり、さらに準決勝でもマシントラブルで機械が動かず、そこで負けてしまいました。技術的には全チームの中で一番早いタイムだったのですが……。

 テレビを見ていてぼくはうなりました。優勝はできませんでしたが、アナログの強さ、たくましさに感動したのです。カンボジアの大学生たちは、試合後、まだまだ学ぶことがたくさんあり、勉強になりました、とすがすがしく語っていましたが、ぼくも多くのことを学んだような気がしました。速さを競うコンテストですから、勝つためにぎりぎりまで挑戦し、そのためのリスクが発生するのもやむを得ないでしょう。安全策で2位になるよりも冒険して予選落ちのほうが得るものが大きいときもあるかもしれません。

 しかし、もし実用品として考えれば、何回かに1回壊れてしまう製品は、いくら最先端の技術を使っていてもとても買う気にはなりません。多少技術的には劣っていても、頑丈で、どこでも使える製品のほうが、役に立つことが多いでしょう。ハイテクとアナログどちらにも、それぞれのよさがあり、その両方のバランスの中で技術が磨かれていくわけです。逆にいうと、そのバランス感覚こそが、いまのようなものにあふれかえるこの世界では最も必要なものなのかもしれません。がんばっている大学生たちの姿を見て元気をもらいました。いつかNEWSでロボットを学んだ子たちが出場してほしいです!

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会社概要

商号
株式会社 NEWS(ニュース)
創業
2000年3月1日(株式会社国大セミナーの一部門として創業)
設立
2012年10月1日
資本金
1000万円
代表者
           
代表取締役 小倉拓也
本社
〒330-0063 埼玉県さいたま市
浦和区高砂2-5-5 KIビル 3F
電話
048-831-2223
事業内容
子どもの総合教育企業。
子どもたちが、21世紀を生き抜くために必要な教育を提供している。1人ひとりの成長に責任を持つために、全ての事業は少人数制を基本としている。
グループ
株式会社 国大セミナー
会社
設立:1985年10月1日
■学習塾(国大セミナー)104校(2024年3月現在)
グループ
株式会社 NEWSエンターテインメント
会社
設立:2008年10月1日
■子役養成機関(NEWSエンターテインメント)
グループ
株式会社 そらまめキッズツアー
会社
設立:2010年10月1日
■子どもの体験型ツアー実施する旅行会社
(そらまめキッズアドベンチャー)
グループ
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設立:2015年2月1日
■保育園・インターナショナル保育園・学童くらぶ
グループ
株式会社 ドリームプラネット
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設立:2015年6月1日
■生活・文化・新規事業部門

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