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第10回

空気の発見(2/13)


 たまたま、手に取ったのですが、三宅泰雄『空気の発見』という本をご存知でしょうか。小中学生向けに書かれた科学の本です。空気についての様々な疑問を、科学史にそってわかりやすく解説してあります。科学好きの方には子どもの頃に読まれたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。1962年に書かれた本ですので、実際にこの本を読んで科学者への道を歩んだ子どもがきっとたくさんいると思います。著者自身が感じている科学のすばらしさを、ぜひとも多くの子ども達にも味わってほしいという情熱が随所に感じられる本でした。
 この本の終わりのほうに、オゾンのことが書かれています。オゾンというのはギリシャ語の「におい」という意味の言葉からとったものだとか、オゾンのにおいのこと、オゾンの化学式、そして、オゾンがどのように作られ、どんな役に立っているのか、といったことが次々と書かれています。その最後の部分を少しだけ引用してみます。
『オゾンは、空気中にはひじょうにわずかしかふくまれていないので、それが直接に私たちのからだに影響をおよぼしているとは考えられませんが、紫外線にはたらいて、私たちの生活に大きい役わりをはたしているのです。』
 オゾンについて、このように締めくくられていました。この部分を読んで、メインコースの中高一貫校対策用の問題を一つ思いつきました。このような問題はどうでしょう?
『上に書かれた文章は1962年にオゾンについて書かれた文章のまとめです。ここから読み取れることはなんでしょう?』
 解答はいくつもあるでしょう。環境問題は入試にとてもよく出る分野ですが、だからということではなく、自分たちの問題として知っていてほしい知識でもあります。自分なりの意見も持っていてほしいですね。この文章から読み取ってほしいことは、オゾンの大切さはもちろんですが、もう一つ大事なのはこれです。
「1962年当時は、まだオゾン層破壊による環境問題がさほど大きく取り上げられていなかったようだ。」
 なんとなくはわかっても、テストできちんと解答を出せるでしょうか。資料を読み取るというのも、やはり練習が必要です。そういった力も伸ばしていきたいです。この本が書かれてから、わずか四十数年です。その変化の大きさを想像できるような授業を今後とも続けていければと思います。

NEWS青葉台校室長
三木 裕

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