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第63回

たとえばこんな授業を(8/17)


夏にふさわしい詩をどうぞ。立原道造の詩です。
『麦藁帽子』
               立原道造
八月の金と緑の微風(そよかぜ)のなかで
眼に沁みる爽やかな麦藁帽子は
黄色な 淡い花々のようだ
甘いにほひと光とにみちて
それらの花が咲きにほふとき
蝶よりも 小鳥らよりも
もっと優しい生き物たちが挨拶する

 国語の授業で、詩の朗読や、鑑賞というのはよく行われていると思います。作文倶楽部の授業では、実際に創作もしてもらいます。
 では、たとえば、こんな授業はどうでしょう?
最後の二行を見てください。
蝶よりも 小鳥らよりも
もっと優しい生き物たちが挨拶をする
立原道造でなければ書けない詩だと思いますが(恋人への手紙に『五月の風をゼリーにしてもってきて』なんて書いていたこともありましたっけ。とても若くして亡くなった詩人です。)、もっと優しい生き物とはいったいなんでしょうか? 自由に書いてみましょう。
本当の生き物ではないかもしれません。どんな挨拶をかわすのでしょう。もしかすると、実体のないイメージの世界なのかもしれません。では、そのイメージを絵にしてください、といわれたらどんな絵を描きますか?
おもしろ作文倶楽部から感性ピカピカへ、一編の詩から様々な世界が広がっていきます。機会があったら、こういう授業もやってみたいと思いました。

NEWSおもしろ作文倶楽部コース責任者
三木 裕

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