サン＝テグジュぺリの『星の王子さま』の冒頭部に、有名な絵が載っています。ぞうをのみこんだウワバミの絵ですが、大人はみな帽子の絵だといってしまいます。一目でウワバミだとわかったのは、星の王子さまだけでした。

さて、では実際に子ども達は、この絵をどのように見るのでしょうか？　ぼくは春休み中にＮＥＷＳ青葉台校に来てくれた子達に絵を見せてみました。これなにに見える？　すると……。

１　ぼうし
２　いきもの
３　かたつむり
４　らくだのこぶ
５　かめ
６　おとしあな（絵をさかさにして見ています）
７　ありの巣
８　もぐら
９　斧
１０　ねている恐竜

すごいですね！　次から次へと答えが出てきました。ぼくは、なにも言っていません。ただ絵を見せただけです。ちゃんと、ウワバミの顔に書かれた小さな目を見ているのです。残念ながら、ぞうをのみこんだウワバミという答えは出ませんでしたが、ぼくは大満足でした。大人には見えないものが、本当に子ども達には見えるのですね！　特に１０番が傑作だと思いました。そういわれてみれば、たしかに……！

ＮＥＷＳ青葉台校室長　　　
三木　裕