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第383回

なぜもっと早く来てくれなかったの

2014.12.12更新

 ノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイさんの平和賞受賞スピーチは、堂々としたとても立派なものでした。その要旨を新聞で読んだのですが、ユーモアあふれるところもあり、くすっとしました。


『最初のパシュテゥン人、パキスタン人として、そして最年少でこの賞をいただくことをとても誇りに思います。年下の弟たちといまだにけんかをしているノーベル平和賞の受賞者も、私が初めてだと確信しています。世界中が平和になってほしいですが、私と弟たちに平和が訪れるのはまだ先になりそうです。』


 マララさんはそのスピーチの中でぼくらに問いかけました。17歳の女の子のスピーチは世界中に報道されたと思いますが、彼女の問いにすぐに答えられた大人はいるでしょうか。


『どうして「強い」といわれる国々は戦争を生み出す力があるのに、平和をもたらすのにはとても非力なのでしょうか。なぜ銃を与えるのはとても簡単なのに、本を与えるのはとても難しいのでしょうか。戦車を造るのはとても簡単で、学校を建てるのがとても難しいのはなぜでしょう。』


 マララさんと同じくノーベル平和賞を受賞されたカイラシュ・サティヤルティさんの受賞演説の中にも、ある8歳の少女の問いが含まれていました。


『親の借金のために働かされてきたインドの8歳の少女を救ったとき、彼女は「なぜもっと早く来てくれなかったの」といいました。怒気を帯びた質問は、わたしを揺さぶり、世界を揺さぶる力がありました。彼女の問いは、すべての人に投げかけられたものです。』


 問いを投げかけられた大人の一人として、ぼくはなにをいえるのかと考えました。仮にも教育に携わっているものの一人として。答えの一つは、サティヤルティさんのスピーチの中にあると思いました。


『私たちは急速なグローバル化の時代に生き、高速なインターネットを通してつながっています。しかし、つながっていないものもあります。思いやりの欠如です。一人ひとりの思いやりを世界的な思いやりにつなげましょう。世界に広げましょう。受身の思いやりではなく、正義、平等、自由につながる変革の思いやりで。』


 ぼくの大好きな小田和正さんの歌がうかびました。


 そして ぼくは 君のために なにができるかと考える
 そして ぼくは 強くなるより やさしくなりたいと思う
 やさしくなりたいと思う

『小田和正「風のように」より』


 すべてのものが、つながっているのだと思うのです。それはいまは時に武器であったり、憎しみであったりするかもしれません。それをいつか、世界中が思いやりでつながっているように変えていけたら。ぼくがNEWSでやりたいことの一つは、たぶんそこにつながっているのだと思うのです。NEWSに来ることを『楽しい』といってくれる子どもたちがいることを、ぼくはなによりもうれしく思っています。そんな子たちをひとりでも多く増やしていくことが、あの問いに対する一つの答になるのではないかと信じて、これからもがんばっていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。



NEWS板橋校室長  
三木 裕

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会社概要

商号
株式会社 NEWS(ニュース)
創業
2000年3月1日(株式会社国大セミナーの一部門として創業)
設立
2012年10月1日
資本金
1000万円
代表者
           
代表取締役 小倉拓也
本社
〒330-0063 埼玉県さいたま市
浦和区高砂2-5-5 KIビル 3F
電話
048-831-2223
事業内容
子どもの総合教育企業。
子どもたちが、21世紀を生き抜くために必要な教育を提供している。1人ひとりの成長に責任を持つために、全ての事業は少人数制を基本としている。
グループ
株式会社 国大セミナー
会社
設立:1985年10月1日
■学習塾(国大セミナー)104校(2024年3月現在)
グループ
株式会社 NEWSエンターテインメント
会社
設立:2008年10月1日
■子役養成機関(NEWSエンターテインメント)
グループ
株式会社 そらまめキッズツアー
会社
設立:2010年10月1日
■子どもの体験型ツアー実施する旅行会社
(そらまめキッズアドベンチャー)
グループ
株式会社 オレンジプラネット
会社
設立:2015年2月1日
■保育園・インターナショナル保育園・学童くらぶ
グループ
株式会社 ドリームプラネット
会社
設立:2015年6月1日
■生活・文化・新規事業部門

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