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第476回

赤ずきんと赤頭巾

2016.12.09更新

 このあいだ作文の授業のときに、小2の男の子が「あかずきん」と書いていたので、赤は習ったよね、漢字で書こう、といいました。すると、その男の子が、赤ずきんの「ずきん」の漢字も教えてというので、漢字で「赤頭巾」と書きました。

 自分で書いてみて思ったのですが、『赤ずきん』と『赤頭巾』とでは、まったくイメージがちがうと思いませんか? 赤ずきんちゃんはかわいい童話の女の子ですが、赤頭巾だと、なんだか時代劇に出てくる人のような……。赤ずきん一家というと、やさしいおばあさんも含まれますが、赤頭巾一家というと、なんだか盗人一味みたいな気がします。

「赤ずきんや、おまえのずきんは漢字かい? ひらがなかい?」
「ひらがなよ、おばあさま、どうしてそんなことを聞くの?」
「それは、おまえが赤頭巾だと食べたくなくなるからさ!」

 頭という字は2年生で習いますから、2年生以上の子は『赤頭きん』とは書けるはずなのですが、ますます赤ずきんちゃんから離れていくように感じます。ぱっと見て大人も「あかずきん」とは読めないですよね。

 たとえば他の人物で考えてみますと、「桃太郎」「ももたろう」はどちらもぜんぜん違和感がないのに、太をならったからといって、「もも太ろう」とか「桃太ろう」と書くと、へんな感じがします。「うら島太ろう」「金太ろう」「三年ね太ろう」など、どれもちょっと違和感を感じます。この違和感というのはいったいなんなのでしょう? 「天狗」「天ぐ」「てんぐ」と書くと、「天ぐ」がいちばんおかしく見えませんか? 天ぷらの具みたいな……。

 作文の先生、国語の先生としては、漢字はなるべく書いてくださいという指導をしないといけません。実際、書き続けないと忘れてしまいますから、ふだんから書くように習慣づけることは大事だと思います。けれども、あえて漢字を使わないほうがいいというのは、あくまでも感覚の問題ですから、どういうときによくて、どういうときはへんだ、と説明するのが難しいです。人によっては、「あかずきん」よりも「赤頭巾」や「赤頭きん」(!)のほうが、物語にしっくりくるという意見もあるかもしれませんので……。

 長々と書いてきましたが、ぼくの意見としましては、漢字やひらがな(カタカナ)に対しての自分だけの感覚を、子どもたちにも持ってほしいな、と思うのです。自分の好きな言葉、どうも好きになれない言葉を持つことが、国語の力につながると思います。いくら習っているからといって「赤頭きん」とは書きたくない「赤ずきん」にする、とはっきりという子がいたら、ぼくは少なくとも作文の時間では丸にしてしまうと思います。そんなこだわりを言葉に対してもってほしいなと思います。

NEWS板橋校室長  
三木 裕

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会社概要

商号
株式会社 NEWS(ニュース)
創業
2000年3月1日(株式会社国大セミナーの一部門として創業)
設立
2012年10月1日
資本金
1000万円
代表者
代表取締役 小倉康司
本社
〒330-0063 埼玉県さいたま市
浦和区高砂2-5-5 KIビル 3F
電話
048-831-2223
事業内容
子どもの総合教育企業。
子どもたちが、21世紀を生き抜くために必要な教育を提供している。1人ひとりの成長に責任を持つために、全ての事業は少人数制を基本としている。
グループ
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会社
設立:1985年10月1日
■学習塾(国大セミナー)120校(2021年4月現在)
グループ
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会社
設立:2008年10月1日
■子役養成機関(NEWSエンターテインメント)
グループ
株式会社 そらまめキッズツアー
会社
設立:2010年10月1日
■子どもの体験型ツアー実施する旅行会社
(そらまめキッズアドベンチャー)
グループ
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設立:2015年2月1日
■保育園・インターナショナル保育園・学童くらぶ
グループ
株式会社 ドリームプラネット
会社
設立:2015年6月1日
■生活・文化・新規事業部門

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